絶品鶏料理を存分に楽しむ【5】
福岡発の「華味鳥」をカジュアル&ヘルシーに満喫!【閉店】
公開日
最終更新日
ライター葉山巧
カメラマン葉山巧


福岡県民で「華味鳥」を知らない人がどれだけいるでしょう? 健康のカギとなる腸内環境に着目し、自然素材たっぷりの飼料(海藻やハーブなどの搾りかすを米糠・大豆粕などに混ぜ、長期発酵させたもの)で育てた福岡発の銘柄鶏です。開発元の「トリゼンフーズ」が営む「水炊き料理亭 華味鳥」などの料理店でもお馴染みですよね。


この特別な鶏肉をもっとカジュアルに楽しんでほしい──そんな想いから同社が2011年に開いたのが「PePucheed」。朝引きの新鮮な「華味鳥」を洋風スタイルで提供する、意外にも福岡では珍しいタイプの鶏料理専門店です。僕も最近は焼鳥屋通いが多く、趣向の違う鶏料理に飢えていたところ。というわけで、この日は春吉の交差点角で客を迎えるこの店に針路を定めました。




店内はロンドンのパブを思わせる雰囲気。オープン11年を迎え、アンティークな風合いにもますます磨きがかかっています。「高級店のようで入りづらい、とおっしゃるお客様も多いんです」と微笑むのは店長の小田裕介さん。「でも私たちが目指すのは普段使いできるリラックスした店。0次会や帰宅前の1杯などのご利用も歓迎ですよ」。メニューも400円のタパスから始まり、ほとんどが1,000円以下の安心価格。内容もパスタ、ピザ、アヒージョと多彩です。


ボトルワインも大半が3,000~4,000円と値頃で、まずはこれに合わせて「華味鳥の生ハム」(750円)をオーダー。豚の生ハムも添えてありますが、注文時に頼めばすべて鶏ハムにできます。
舌にしっとり吸い付くそのハムは、想像を上回る美味しさでした。絶妙な歯応えを計算した厚みも、スモーキーな香りも、塩味の加減も完璧。フローズンマンゴーを巻いて食すと、ほのかな品格も加わります。そう、これは「PePucheed流・生ハムメロン」なのです。


そして──これを食べなきゃ帰れない!──「華味鳥小雛のロティサリーチキン」(ハーフ1,550円)の登場です。生後1~2週間の身質が柔らかい雛鳥を、糸島の天然塩と香草でマリネして1日寝かせ、1時間以上じっくり回し焼きした看板料理。余分な水分と脂を落としながら焼くため、身質はしっとりふっくら、皮目はパリッと仕上がります。さらに油でサッと揚げ、照りを帯びた姿は見ているだけでヨダレもの(笑)。


提供前にはこうして切り分けられるので、食べやすさも文句なし。早速一口いただくと、ふくよかな滋味が波のように押し寄せました。上質な食感と食味が織りなすコラボは一瞬我を忘れるインパクト。熱烈なリピーターも多く、3種の自家製ソース(各300円)で味変しながらこれだけ食べる愛好家もいるとか。ハーフとはいえボリュームはかなりのもので、残った分は持ち帰ることもできます。最近はクォーターサイズ(950円)が加わり、お一人様の利用も増えたそうです。


おっ?と興味を引かれ、追加で頼んだのがジャマイカ郷土料理の「華味鳥ジャークチキン」(1,200円)。骨付きの雛鳥に、これまた自家製ジャークソースを揉みこみ1日マリネ。それから時間をかけて焼きこめば、ソフトな食感とビールにぴったりの濃厚なチキンステーキの完成です。
とりわけスパイシーさと甘みのバランスに優れた、コク深いソースの出来が見事。「何種類もの香辛料や、長時間煮込んだタマネギとニンニク、蜂蜜にメープルシロップなどで調合しました。フレンチ出身の料理長の自信作です」と小田さんも胸を張ります。


「華味鳥」という自慢の素材を使い、新たなメニュー開発にも余念がないという「PePucheed」。この「華味鳥ササミのタコスロール」(750円)もその片鱗がうかがえる一つでした。まずはマリネ済みのササミに衣をつけて一度揚げ、さらにキャベツ、チーズ、ソースを皮で巻いて焼きあげています。
特徴はマヨネーズと柚子胡椒を使った自家製タコスソースと、北京ダックに使われる皮=カオヤーピンを使うこと。重層的な風味はもちろん、ザクッと軽快な歯触りも魅力の逸品です。
焼鳥屋や水炊き店に負けず劣らず、「PePucheed」は存分に“鶏まつり”が楽しめる店でした。低カロリー&高タンパクの食事で、体に滋養が行き渡るのも感じます。「店名も、鶏肉に含まれる疲労回復効果成分『イミダゾールペプチド』が由来なんです」と小田さん。「ヘルシーさにこだわりながら、これからも『華味鳥』の良さを伝え続けたいですね」。
なおオープンから19時まではグラスワインなどが半額になるハッピーアワーを実施中。次回はもっと早めに来ます!








店舗名
【閉店】Kitchen & Chicken PePucheed(ペプチード)(店舗写真)
ジャンル
- ダイニングバー
住所
福岡市中央区西中洲1-21 GIOビル1F
電話番号
営業時間
17:00~フードOS23:00、ドリンクOS23:30
定休日
日曜
席数
- カウンター6席
- テーブル31席
メニュー
華味鳥小雛のロティサリーチキン950円・1,550円・2,800円、華味鳥ジャークチキン1,200円、華味鳥の生ハム750円、華味鳥ササミのタコスロール750円、アヒージョ850円、パスタ各種950円、華味鳥肝のパテ650円
喫煙について
- ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
- ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
- ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
- ※OSはオーダーストップの略です。
- ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
- ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
- ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。
記事に関する諸注意
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