やまや「Made in KYUSHU」物語【第17話】

アジアナンバーワンシェフと手がけるやまやの新しい挑戦

公開日

ライター江藤詩文

カメラマン江藤詩文

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2024年に創業50周年を迎える辛子明太子の「やまや」が、壮大なプロジェクトを立ち上げました。「進化する伝統」と「Made in KYUSHU」をかかげ、世界に誇るべき日本料理を九州から発信したいと、パートナーに「世界のベストレストラン50」の20位で「アジアのベストレストラン50」で1位の東京の日本料理「傳」店主・長谷川在佑(はせがわざいゆう)さんを迎えています。「やまや総本店」とは何か。世界が認める「ザイユウマジック」は、福岡の地でどんな輝きを放つのか。本誌ではじめて公開される「やまや総本店」プロジェクトの全貌に迫ります。

「やまや総本店」2023年3月(予定)に開業

創業50周年を迎える「やまや」の総本店(フラッグシップ)として、中央区の白金に誕生するのは、モダンなデザインの日本建築。内部は2つのエリアで構成され、「白金小径(しろがねこみち)」と名づけられたカジュアルなレストランとショッピングゾーンのほか、長谷川さんが監修して世界クラスの本格的な日本料理店を目指す「白金本邸」が登場します。

「白金本邸」の料理のみならず、店づくりのすべてをサポートする長谷川さん

「このプロジェクトが、50周年を記念してさらなる事業の発展を目指すという自社利益を追求するものなら、ご依頼をお受けしていませんでした。けれども“九州の魅力を世界に”という理念を伺い、東京出身の僕自身が、九州の食材、そして九州の人に魅力を感じ大好きになったひとりなので、僕のような九州ファンを増やすお手伝いならできると考えました」と長谷川さん。

長谷川さんという超強力なサポーターを得て、いよいよ本格的に動き出したこのプロジェクト。「傳」の本質というべき哲学「高い技術を用いた本格的な日本料理を提供しつつ、格式や伝統を押し付けないお客様の笑顔を最優先にするホスピタリティ」を福岡でも構築すべく、白羽の矢が立ったのが「白金本邸」料理長に就任予定の安部大志郎(あべだいしろう)さんです。

長谷川イズムの全てを吸収すべく研鑽を重ねる「白金本邸」安部料理長

「長谷川さんが、以前メディアで“世界一楽しいレストランでありたい”とおっしゃっているのを見て、こんな方がいらっしゃるお店はどんな雰囲気なんだろうと興味がわきました。ご縁があってお店に伺うことができ、料理をいただいた時には感動しました。食べた方には伝わると思いますが、長い時間をかけて修行されてきた、すばらしい技術を持つ方ならではの、土台のしっかりしたおいしさでした。こんな方と一緒に働きたいと思っていたので、長谷川さんが携わる「白金本邸」の料理長になれて嬉しかったです。長谷川さんの力になりたいし、自分も新しいことに挑戦してもっと成長したい。今はそう思っています」と安部さん。

今年の1月末には「傳」に研修生として迎えられ、長谷川さんの仕事のしかたを間近でつぶさに見てきた安部さんは、「長谷川さんは、常にお客様を見ておられ、お客様の様子に合わせて対応を変えておられます」と語ります。

「白金本邸」の店内は、お客様とのコミュニケーションを最優先したデザイン

料理、サービス、居心地のいい空間。すべてが揃ってこそお客様の笑顔につながり、料理はその一部でしかない、というのが長谷川さんの信念です。
「どんなに完璧な料理を仕上げても、料理人が自分のタイミングでお出ししては、それは自己満足だと考えています。お客様のタイミングに合わせて、料理を最高の状態に仕上げていく。そのためには厨房にこもってばかりいないで、その場をとにかくよく見ることがポイント。「白金本邸」の店内には、カウンターを設置してコミュニケーションが取りやすいようにデザインしました。みなさまに喜んでいただきたい。そんな思いが伝わるお店にしていきたいですね」と、長谷川さんは語ります。

安部さんは、これまで少し人見知りすることもあったそうですが、長谷川さんに影響され、お客様とお話して笑顔になっていただくことが楽しくなったてきたそう。現在は「傳」のように、厨房もサービスもスタッフ全員が同じ方向に向かい、一致団結して思いを込められるチームづくりに取り組んでいます。

長谷川さんとホスピタリティを追求する店づくりを目指して

九州の魅力を長谷川さんはこう語ります。「九州は、ハイエンドなレストランから屋台まで、何を食べてもおいしいし、地域ごとの郷土料理もたくさんあります。食材を見ても、海のものも山のものも豊富に揃っている。そんな食そのものも魅力的ですが、最大の魅力は九州の人たちだと僕は思っています。この人に会いたいから九州にまた行ってしまう。そんな引力が九州の人にはありますよね」

世界を魅了する「ザイユウマジック」のホスピタリティ。それはひとりでできるわけではなく、チーム「傳」だから達成できる、と長谷川さんは言います。そのDNAを受け継ぐチーム「やまや白金本邸」。“おいしくて楽しい日本料理店”の誕生は、日本国内のみならず世界の人たちの話題をさらうはずです。安部さんとチーム「やまや白金本邸」に会いたいから、福岡に何度も足を運ぶ。そんなかけがえのない大切な場所になっていくのかもしれないと思います。

そんな「やまや白金本邸」では、料理だけでなくお客様に対するホスピタリティを磨きたい人、お客様を笑顔にしたい人、オープニングスタッフに興味がある人等、を募集しています。こんな機会はそうそうないので、新プロジェクトに興味のある人は手を上げてみては!

【やまや白金本邸 勤務地】
福岡県福岡市中央区白金1-5-5
2023年3月オープン予定 
東京外苑前『傳』にて研修有

【応募・問い合わせ先】
株式会社やまやコミュニケーションズ
〒813-0062 福岡市東区松島5-27-5
TEL:092-517-8922/担当者携帯:090-1790-6279

「傳」店主・長谷川在佑(はせがわざいゆう)
家庭の温もりを大切にしながら、伝統的日本料理を洗練と親しみやすさを合わせ持つガストロノミーへと昇華させ、“和食”の魅力を世界に発信する第一人者。2022年「世界のベストレストラン50」にて20位入賞。同年「アジアのベストレストラン50」でナンバーワンを獲得。「ミシュランガイド東京2022」2つ星。著書に『普段着の和食がおいしい理由』(新星出版社)など。

「白金本邸」料理長・安部大志郎(あべだいしろう)
大分県宇佐市院内町生まれ。山に囲まれた土地で祖母の昔ながらの丁寧な手料理で育てられ、日本料理に興味を持つ。京都の懐石料理と割烹での経験を経て「いつかは九州で」との夢を叶えるべく2020年福岡へ。九州の郷土料理店を経て現職に就任。

  • ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
  • ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
  • ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
  • ※OSはオーダーストップの略です。
  • ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
  • ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
  • ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。

記事に関する諸注意

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