うどん=やわらか麺文化の福岡では、チェーン店はさておき、讃岐うどんのお店はマイノリティと言えるかもしれません。それでも長く支持されてきたお店の一つに、今回ご紹介の「かまどり」があります。
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店舗からの提供
「かまどりって、初めて聞く店名だけど?」という方もいらっしゃるかもしれませんが、外観を見ると「あ!」と思うはず。そう、その前身は讃岐うどん屋「雷鞭(らいべん)」で、昨年12月に店名新たにリニューアルされたのです。
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さらに辿ればその前身は、讃岐うどんブームの火付け役といわれる麺通団が認定する店として2006年に開業した「福岡麺通団」でした。店主の江月龍乃介さんは、高校3年生のときにここでアルバイトを経験し、その後、上京して「東京麺通団」に入社して5、6年勤務した後に帰福し「福岡麺通団」に復帰。店長を経て、2017年に事業を継承し「雷鞭」を開業したのです。そこから7年の月日が流れ、さらに次なるステージへ。焼鳥屋で働いた経験をもつ江月さんの弟・麟太郎さん(写真左)も主戦力に加わって、「うどん」と「焼鳥」の2つを看板商品に据えた「かまどり」の誕生となりました。
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店舗からの提供
昼はこれまで同様に、セルフスタイルで本格讃岐うどんがいろいろ味わえます。
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店舗からの提供
夜になると、焼鳥居酒屋へと早替わり。焼鳥をはじめ、おつまみや揚げ物などの一品もたくさんありお酒好きにはありがたい! 言わずもがなですが、もちろん、うどんもありますよ。
飲み物をオーダーすると、ほどなくお通しがでてきました。

お通しは、季節の彩野菜の酢漬けです。酸味に加え浅漬けの野菜はシャキシャキ感があって、とたんに口の中が爽やかになります。中でもプチトマトは酢の効果か甘さが際立ち、フルーツのような味わいになっていて驚きました。
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ドリンクはビール、ハイボール、サワー、焼酎、日本酒などひと通り揃う中、糸島の生産者から仕入れるレモンを使う自家製の「糸島れもんサワー」(600円)にしました。2種類あり写真左が2カ月間砂糖漬けしたシロップで作るスイート、右が生レモンをそのまま搾った果汁で作るドライです。有機栽培でワックス不使用のレモンは皮ごと使うのに最適だとか。どちらもとても香り豊かですが、特にドライは1日の疲れが吹き飛ぶようなフレッシュさです。
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焼鳥が焼き上がるまでつまみを少々と、「梅水晶」(350円)を頼みました。梅水晶はサメ軟骨と梅肉を和える料理ですが、「かまどり」では鶏のヤゲン軟骨も入れています。コリコリ度5割増? いや10割増しといった感じでしょうか。
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次に「骨抜き手羽カラ」(2本420円)を注文しました。骨を気にせず食べられるなんて、手羽先好きにはたまりません。付け根の方からガブリ!といただくと、身はふんわり柔らかくジューシーです。甘辛のタレもお酒によく合いますね。
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そうこうするうちに、串が焼き上がってきました。まずは定番の「豚バラ」(240円)です。高級すぎず、おしゃれすぎず、慣れ親しんだサイズとヴィジュアルの、いわゆる昔ながらのタイプの串に、思わず「これこれ、これよ!」と口に出てしまいました。バラのカリッした焼き具合もばっちりじゃないですか。
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続いて、左から「つくね」(270円)、「もも」(190円)、「えび巻き」(350円)です。つくねは軟骨は使わず鶏肉のみでぎゅっと鶏の旨味が凝縮され、大葉がいいアクセント。モモもバラ同様に、肉の鮮度を感じる味わいとばっちりのサイズ感です。えび巻きは豚バラのカリカリとエビのぷりっとした食感の二重奏が楽しめました。
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ここでお酒のチェンジです。まだお皿に残っている「梅水晶」との相性も考え日本酒にしました。選んだのは江月さんのご両親の出身地、北九州市にある溝上酒蔵が造る純米酒「天心 純米」(700円)です。アルコールのツンとしたが感がほぼなく、ふくよかでまろやかです。北九州産の日本酒って実は初めて飲みましたが、とっても好み!
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さらに「鳥肝」(170円・写真右)と「もち明太」(300円・写真左)をいただきました。鳥肝はやわらかく、モチはいい感じに焦げ目がついて香ばしい焼き上がりでした。
焼鳥を担当する麟太郎さんは、大分市にある焼鳥と水炊きの店「五郎一」をはじめ、福岡の専門店でも技を修得したそうです。新鮮な国産肉や野菜を1本1本丁寧に串打ちした焼鳥は、派手さはありませんが堅実で、どれも納得のおいしさでした。
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お腹もだいぶ膨れましたが、うどんを食べて帰らないわけにはいきません。「〆のうどん(冷・温)」(500円・ハーフ430)円と迷いましたが、うどんの単品メニューから「塩サバうどん」(700円)を選び、ハーフ(−50円)にしてもらいました。
うどんを担当するのは龍乃介さん。「雷鞭」としてお店を受け継いだときから手打ちにこだわり、毎日打っては熟成庫で一晩寝かせた麺を用いているそうです。麺を茹でるのも注文を受けてから。こだわりの茹で立ての麺は、それはもう喉越しが豊かなこと! そして私は「塩サバうどん」なるものを初めて食べたのですが、まるでお茶漬けのような味わいで最後にほっと一息つけました。
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福岡では、焼鳥もうどんも人気でどちらのお店も無数にありますが、よく考えるとこの2つをメインに並べたお店ってほかにないのでは? ともあれ焼鳥もうどんも食べられるに越したことはありません。その両方を目的にこれから足を運ぶ頻度が増しそうです。
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店舗名
うどんと焼鳥の かまどり(店舗写真)
ジャンル
- 居酒屋
- 焼鳥
- うどん
住所
福岡市中央区渡辺通4-11-3
電話番号
営業時間
11:00〜OS14:30/17:30〜OS23:30(日曜は昼のみの営業)
定休日
第3日曜
席数
- カウンター4席
- テーブル48席
個室
なし
メニュー
【焼鳥】もも190円、豚バラ240円、ささみ(梅肉・明太・わさび)200円、鳥肝170円、つくね270円、もち明太300円、エビ巻き350円【うどん】〆のうどん(冷・温)590円/(ハーフ)430円、しょうゆ550円、かまたま550円、塩サバうどん700円、明太カルボ880円【その他】梅水晶350円、肉詰めピーマン450円、半熟玉子のポテトサラダ520円、骨抜き手羽カラ420円、とり天730円/ハーフ410円
喫煙について
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- ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
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- ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
- ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
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記事に関する諸注意
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