全国でも稀な世界三大スープ、ブイヤベースの専門店が福岡に登場

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最終更新日

ライター弓削聞平

カメラマン弓削聞平

ショードロン ブイヤベース

唐人町

Le Chaudron(ル・ショードロン)

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もう長いことグルメ取材をしてきたが、これまで思い違いをしていたことがある。
南仏のマルセイユには世界三大スープにも挙げられるブイヤベースという名物料理があるが、これを私はポトフみたいな鍋料理と思っていた。お恥ずかしい限りだ。確かどこかの店で食べたことはあると思うのだが、記憶は薄れてしまっていて、なんとなくビジュアルとしてトマト系のスープに魚介がどっさり入っている鍋料理をイメージしていた。しかしそれは間違っていて、本場マルセイユでは魚介ベースのスープとボイルした魚介を別々に調理して、それをお店の人がその場でお皿に盛り付けて提供してくれるものだそうだ。

ショードロン スタッフ(兄弟)

そんな本場スタイルのブイヤベース専門店が今年の4月、唐人町にできた。専門店は全国でも珍しいそうだ。元々この店は2016年からフランス料理店「ビストロ トキ」として営業してきたが、その後「仏蘭西料理ときかわ」「Les Frères Tokikawa」を経て、今年の4月にブイヤベース専門店としてリニューアルオープンした。
この店は時川祐輔さん(写真手前)と弟の大毅さんの兄弟で運営しているのだが、祐輔さんがマルセイユで料理の勉強をしていたとき、街のあちらこちらで食べられる郷土料理・ブイヤベースに魅了されたのだという。
祐輔さんが言うにはマルセイユという街は、気候・地形・都市規模・人の気質などがなんとなく福岡と似ているのだとか。そんなこともあり、福岡で地元の新鮮な魚介を使った本格的なブイヤベースを食べてほしいと思ったそうだ。

ショードロン フグのカルパッチョ

ブイヤベースの専門店ではあるが、まずは少し前菜をいただくことにした。1品目は「ふぐのカルパッチョ」(1,000円)。シンプルにオリーブオイルと塩のみで味をつけ、ふぐそのものの食感と味を楽しめるものだ。

ショードロン シャルキュトリー

そして次にいただいたのは「シャルキュトリーの盛り合わせ」だ(2人前2,200円)。こちらはパテやアンクルートなどそのときどきの肉料理が4種ほどとフレンチフライが盛り付けられている。

ショードロン スープ

さぁ、いよいよブイヤベースの登場だ。
まずは蓋付きの鍋でスープが出てきた。それをお皿に取り、ニンニクをこすりつけたバゲットに、ルイユというニンニク風味のマヨネーズをのせたものをスープに浮かべる。スープを口に運びつつふやけてきたパンを時折いただくのだが、このパンに付けたルイユが濃厚なスープと相性が抜群なのだ。

ショードロン ルイユ
ショードロン ルイユ

次に出てきたのはグリルした魚介だ。マルセイユではボイルしたものが多いそうだが、現地で何回も食べてみたものの、これはグリルした方がおいしいのではないかと感じたらしい。確かに私も個人的には香ばしさのあるグリルの方がうまい気がする。といっても、ボイルしたものは食べたことがない(あるいは失念している)ので、はっきりとはわからないが、言えるのは、このグリルブイヤベースが滅法うまいということだ。

ショードロン 魚介

冒頭にも書いたように具としての魚介とスープは別々に調理するので、スープの素材は食べる魚介とは魚種が違う。あくまでも具としての魚介は食べるためのもので、スープ用は出汁を取るのに適したものを使っている。

ショードロン ブイヤベース

グリルした魚介の後には野菜のグリルが出てくる。こちらは糸島の「おき農園」のもので、もちろん季節によって種類は様々だ。この野菜もそうだが、どの素材もそれぞれの味を存分に引き出すために、それに合った下処理をし、適正な熱を入れているので、食感と力強い旨味が胃腸に染み渡る。

ショードロン グリル野菜

今回はいただかなかったが、デザートも季節のフルーツなどを使ったものが2種ほど用意されているので、やはり最後は甘いもので締めたいという方はオーダーするとよいだろう。

ショードロン店内

専門店へと舵を切ったからには、いろいろな料理を食べられるレストランよりも、こだわりぬいたブイヤベースを出さねばお客も来ないし存在意義もない。ぜひとも、日本一のブイヤベースが食べられる店になり、全国からこのブイヤベースをめざして福岡に来るという店になってほしい。
福岡は魚介がうまいことは有名だが、その魚介を求める人は主に海鮮居酒屋や寿司店へ足を運んでいる。しかしそこにこのブイヤベースも福岡の魚を味わう料理の選択肢の一つに入り、「とりかわ」がそうであったように、いずれは専門店ではないにしても、ブイヤベースを食べられるレストランがたくさんでき、博多名物になる日がやってくるかもしれない。

店舗名

Le Chaudron(ル・ショードロン)(店舗写真

ジャンル

  • フランス料理

住所

福岡市中央区唐人町3-2−1

電話番号

092-734-5525

営業時間

18:00〜OS21:30

定休日

水曜

席数

  • テーブル14席

個室

なし

メニュー

ブイヤベース3,400円 前菜やデザートメニューは季節や仕入れにより変動

喫煙について

禁煙
  • ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
  • ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
  • ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
  • ※OSはオーダーストップの略です。
  • ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。

記事に関する諸注意

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