一人焼肉もできる、豚ホルモンが名物の店

地下鉄の中洲川端駅から中洲中央通りを海側の方に向かうと、その店はある。
「七輪焼五丁目」の光る看板やブヒィ～とかモォ～、コケコッコ～と書かれた面白い電飾スタンドもあるからすぐにわかるに違いない。

「デビです、ご無沙汰してます。今日は入れますか？」
「久しぶりですね。20時30分すぎからなら大丈夫だと思いますよ。」
と店主の谷口和美さん。
電話で確認して20時30分すぎに伺ったのだが、ほとんど満席でなんとか入ることができた。
18～19時の時間帯は予約できるようだが、以降は来店した順番のようだ。

ここ「七輪焼五丁目」は知人に連れてきてもらったのが最初だったが、豚ホルモンの美味しさと谷口さんの面白いキャラにすっかり魅了されて、1人でもちょくちょく通うようになった。

今回は約4年半ぶりだったが、コロナ禍の時は休業していたそうだ。現在はお客も戻ってきたようで、連日忙しいとのこと。お客の半分くらいは海外からの旅行客らしく、谷口さんは慣れない英話を頑張って話していたよ。

谷口さんは元プロサーファーで、実のお兄さんの谷口崇さんはランキングで世界33位、日本2位になったことがある凄い人。以前はそのお兄さんと一緒に、宮崎と福岡でサーフショップを経営していたが、息子さんが生まれるのを機に、独立してこの店をオープンしたとのこと。

実は実家が宮崎では有名な老舗ホルモン店「つぼやホルモン本店」ということもこの店をやろうと思った理由のようだ。豚ホルモンは宮崎では定番だが、当時は福岡ではあまりなじみがなかったのでやってみようと思ったらしい。
谷口さんの祖母が始めた「つぼやホルモン本店」は、創業100年くらい経っており、現在は弟さんが引き継いでいるそうだ。

この店は今年で15年目。カウンター席で炭火を使った七輪の一人焼肉はなんかいい感じなのだ。テレビもあるし、なんといっても声も身体も大きい谷口さんのトークが面白く、お茶目なところもかわいい。

メニューの右上は牛のコーナーになっているが、ここのオススメはもちろん「豚ホルモン」（520円）だ。「豚ホルモン」は、豚の小腸や大腸を中心にいろいろな部位が混ざっているもので、意外と脂が少なくさっぱりしていて、コリコリ。これをしっかりした味のタレでいただくのだが、いくらでも食べられそうだ。

次に人気なのは店名が付いた牛の「五丁目ハラミ」（1,480円）で、食感が良いハラミはやっぱり美味いね。

こちらも人気の牛の「辛ミノ」は辛さを1～３まで選べるが１辛でもまあまあ辛い。辛さによって価格が変わるのだが「ミノ」（820円）を基本に1辛と2辛は＋110円、3辛は＋160円となる。ミノだけでなく、ホルモンやシマ腸なども辛くすることは可能で、３辛は恐ろしい辛さらしいが、それにハマっている人もいるのだとか。ちなみに外国人には牛のシマ腸が人気らしい。

箸休めにサラダが欲しくなるので、いつも彩りが綺麗な「コーンサラダ」（600円）を注文してしまうんだよねぇ。

谷口さんは、お金を稼ぐことにあまり興味はないようで、ほどほどに稼ぐくらいがちょうどいいとの考え方のようだ。これからも美味い「豚ホルモン」を安く提供してくださいね。

全然関係ないが、谷口さんの携帯電話の着信音はアントニオ猪木のテーマソングやった。