自然派スーパー「マキイ」で聞きました。店長激推しアイテム5選

無添加・オーガニック・自然食品にこだわる平尾・山荘通り沿いの「スーパーマーケット マキイ」は、いつもお客さんで一杯。食への関心が高い人も納得の品揃えで、24時間年中無休という利便性も備えた、福岡が誇る唯一無二のスーパーです。

糸島の漁村で生まれ、農業を営む家族の元で育った牧井忠さんが1975年に青果店を開業、1980年に現在の場所にスーパーをオープンさせました。取り扱い商品が徐々に増えていく中、祖母や母が作る新鮮な食材を生かした料理を食べてきたからこそ、「日本の本物の食」に目を向けるようになったそうです。“体に優しいもの”を厳選するスタイルは福岡ではまだまだ珍しい時代。しかもいつでも買い物ができる24時間営業も当時は希少だったでしょう。

現在は日本全国、さらに海外からもこだわりのアイテムを集めています。「お客さんの健康・安全が第一」というスローガンの元、商品の表示を見るだけでなく、作り方や生産元の環境など、時には現地に赴いて安全性を徹底的にチェックしているそうです。メーカーに提案して、商品を改良してもらって仕入れることもあるのだとか。

そんな「スーパーマーケット マキイ」の店長・秋山義治さんに聞きました。「今おすすめのアイテムは？」
店長が太鼓判を押す激推しアイテム5選をご紹介します。

「香りが良くて、実際に使用してみて、使い勝手の良さに驚きました。発酵食品は力を入れている分野でもあり、おすすめの商品です」。
八丁味噌に温風を当てながら、ゆっくりと練ることでパウダー状に仕上げています。バニラアイス、ピザ、パスタ、ステーキなど色々な料理のアクセントに。

「在来種にこだわった熊本県水俣の無農薬・無肥料栽培のお茶で、ティーバッグ仕様が今年リリースされて、さらに飲みやすくなりました」。
在来種の野生的で深みのある味わいが特徴。甘みがあとをひき、また飲みたくなる後口です。緑茶・ほうじ茶・紅茶のラインナップ。

「糖度20度以上の北海道森町産のオーガニックのかぼちゃを使用しています。常温で保存できるので気軽に人に渡せて、ちょっとしたプレゼントにも喜ばれますよ」。
驚きの糖度と濃い味わい、なめらかな口当たりのペーストで、スープ、サラダ、コロッケ、ケーキ、赤ちゃんの離乳食にも。

「海風が当たる熊本の芦北・水俣地域で古くから製法が受け継がれた黒糖です。無農薬をつらぬく自然栽培に感銘を受けました」。
熟成させた竹パウダーを堆肥に、自家製の竹酢液で害虫は駆除し、ほぼ手作業で丁寧に育てたサトウキビの糖度の高い部分だけを使用。パウダーや蜜にも展開しています。

「社長自ら山陰地方に赴き、仕入れることになったアイテムです。古くから生薬として使われていた“くろもじ”を健康と環境に配慮して商品化されたもので、今年から取り扱いをはじめました」。
鳥取県の霊峰・大山山麓でとれたくろもじの枝を爽やかで甘みのあるお茶に。血糖値の上昇を緩やかにしたり、おなかを元気にする効果が期待できます。すっきりとした香りのミストは、マスクスプレーとしておすすめ。収益の一部は森の保全に還元されます。

以上、こだわりの5選は年内取り扱いスタートのものや、3〜4年前からの比較的新しめの商品です。他ではなかなか見掛けない「スーパーマーケット マキイ」ならではの選りすぐりのアイテムでした。

他にも自家製の甘酒や塩麹、自家農園の玄米を使用した惣菜やパンも作り立てで提供。有機小麦粉を米糀で発酵させた「米糀カンパーニュ」（1/2・486円）や自家栽培の玄米と甘酒を使った「甘酒玄米食パン」（324円）もファンが多いアイテムです。

最近は低温調理で真空パックにした惣菜が人気なのだとか。お皿に盛るだけで一品完成の手軽さは嬉しいですね。自家製の塩麹や自家栽培のローズマリーなどを使用し、独自の低温調理でじっくり火を通した「ヘルシー鶏むね肉の塩麹コンフィー」「ヘルシー鶏むね肉のコンフィー」（各100g303円）、「国産鶏レバーのマリネ」（400円）、「国産黒毛和牛のローストビーフ」（100g1000円）など、豊富なラインナップです。

取材を通して改めて実感。ここは店内をまわるだけで、毎日の「食」を大切にしようと感じられる自然派スーパー。買い物時間が学びにつながる、実り多きスポットです。