リレーエッセイ「トマトラーメン三味のここが凄い!」
この味、このクオリティでこの価格?! びっくり連発の「三味」初体験

今年10周年を迎えた「トマトラーメン三味」。この10年間で豚骨の聖地・博多でラーメンの新ジャンルを確立しました。その魅力をUMAGAのライターがそれぞれの視点で紹介するリレーエッセイを10回の連載でお届けします。
第3回は木下貴子さんです。
正直に言います。このリレーエッセイのお話をいただいたものの、実は私、恥ずかしながら「三味」未体験者でありました。そんなレアキャラにもかかわらず、「でしたら、ぜひ召し上がってみて忌憚なきご意見を」というお店側の優しいお言葉に甘え、バトンを受け取り行ってきました、人生初の「三味」へ。

おじゃましたのは、天神大名総本店。第1回、第2回同様に、今回も宮下将司社長がお出迎えくださいました。こんなレアキャラに対して、恐縮です……。
「初めてであれば、当社の3つのラーメンを食べ比べてみませんか?」と宮下社長。「というのもね……ふふっ」と含み笑いして教えてくれたのが、こちらです。

なんと現在、天神大名総本店では10周年企画としてラーメンを1杯390円で提供しているんです! あの有名な学割ではなく全員が対象で、しかもラーメン3種類とも。平日の8:00〜23:00の15時間、期間は年末までという非常に太っ腹なサンキュー企画なのです。「390円で出すラーメンとしてどう判定されるかとても興味があります。どうぞ正直にご感想をください」と宮下社長はおっしゃいますが、食べる前からもう衝撃……だってコンビニのチルド商品よりもお安いんですよ?

さっそく「元祖トマトラーメン」が運ばれてきました。あら、美しい。色も香りもまさにトマトです。
まずは、スープをごくり。しっかりしたトマトの味わいとラーメンらしい塩味、そして甘味もあります。酸味はほぼ感じずマイルドで、また海鮮スープのような深いコク。なんでも3種のトマトをベースに6種類の野菜で出汁をとり、また油はオリーブオイルのみを使用しているそうです。

スープはミネストローネのような味わいですが、麺をすすると紛れもなくラーメンという不思議感覚。そしてトッピング含め、野菜をたっぷり味わえるのが嬉しい!

夢中で食べているところに「ちょっと待って!」と宮下社長からストップが。「これで味変してみてください」と出されたのは、水巻のでかにんにくとピュアオリーブオイルで作る自家製の焦がしガーリックオイルです。「スープに混ぜると1.5倍くらい美味しくなるんです」。そのお言葉は大袈裟ではなく、本当に美味しさ増し増しでした。

そして、ラーメン後のお楽しみへ。ご存じの方も多いでしょう、スープを丼の1/4ほど残しておくと、オプションで〆のチーズリゾット(300円)が頼めます。イタリアの高級粉チーズ「グラナ・バダーノ」を加えたリゾットのお味はまじでイタリアン。思わず素で「ラーメン店ですよね? イタリア料理店ではないですよね?」と聞いてしまいました。


続いて「豆乳ラーメン」をいただきました。あっさりクリーミーで上品な味わいで、身体がほっとする優しい一品。ほうれん草との相性が特にいいですね。そして、同じくグラナ・バダーノを使った〆のクリームリゾットは……言うまでもなくチーズとの相性抜群で、またもや気分はイタリアン。もう無理だと、ここでワインを注文しました。うぅ、やはりワインとよく合います!


その様子を見て「バゲット」(4枚160円)をすすめてくれました。バゲットはスープに浸したりアヒージョとともに楽しめますが、裏技で先ほどのガーリックオイルをつけるのもありとスタッフが教えてくれました。はい、それだけで立派なアテになりました。


さて軌道修正して、3つ目の「辛麺」の登場です。
スープは味噌ベースでパンチがあり、また大きめのミンチ肉、ふわふわの溶き卵、しゃきしゃきのモヤシがたっぷり入って食感も楽しく食べ応えも十分です。こちらの〆のリゾットは、和風で雑炊のように味わえました。


ちなみにランチタイムではさらにサービス品があって、4種類の餃子(肉・一口・エビ・チーズ)が各3個160円、半チャーハンが250円で提供されているんです。餃子もチャーハンも手作りで美味しいのにこの価格。もう笑っちゃいます。


ひととおり食べてお腹いっぱいでしたが、ワインがまだ残っているのを宮下社長が見過ごすはずなく、またもやおすすめのアテが運ばれてきました。
日本一に輝いた静岡産の「アメーラ」を使った「フルーツトマトスライス」(330円)、圧力鍋で2時間かけて煮込む「とろとろ豚軟骨」(480円)をいただきながら、しばし雑談タイムへ。
今回の390円のサンキュー企画も然り、前回のエッセイでデビさんを驚愕させた食べ飲み放題コースも然り。素材にこだわり手間も惜しまず、なぜこの価格で出しているのか聞いてみると、「要は、僕は社会貢献をしたいんです」。シングルマザーの家庭に育ち、自力開拓で今のポジションを築き上げてきた宮下社長(詳しくは第1回の記事を参照)。その経験が、若い人たちやシングル家庭への応援につながっていると話します。

宮下社長(中央)と天神大名総本店のスタッフ
もっと貢献する地域を広げていきたいという宮下社長ですが、最近ではふだんの食卓にはもちろん非常食にもなるレトルトパウチ「万能トマトスープ」を、「ハコネーゼ」や「創味シャンタンDELUXE」で有名な食品メーカー・創味食品と開発したり、また5月1日に佐賀市に新店舗「モラージュ佐賀店」をオープンするなどその意欲と勢いは増すばかりです。なお「万能トマトスープ」は天神総本店でも買うことができます(3袋1,000円)。
長くなりましたが、最後に忘れてはならない宮下社長からのお題です。各ラーメンがこのクオリティで一杯390円というのは破格としか言いようがないし、むしろ定価であってもコスパが高い!というのが正直な感想でした。
そして人って実際にいいものはどんどん人に言いたくなりませんか? 私も帰ってすぐに家族に、また友人知人にも教えちゃいました。むろん、多くの人がすでに「三味」経験者であったのはご愛嬌ということで……(サンキュー企画はみなさん初耳でした)。
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店舗名
元祖トマトラーメンと辛麺と元祖トマトもつ鍋 三味(333)天神大名総本店(店舗写真)
ジャンル
- ラーメン
住所
〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名1丁目11−27 イルモンド大名TWO 1F 三味(333) 天神大名本店
電話番号
営業時間
24時間
定休日
なし
席数
- テーブル60席
個室
なし
メニュー
元祖トマトラーメン680円、シメのチーズリゾット300円、味噌辛麺720円、トマトもつ鍋1人前1,100円、日本一のトマトスライス330円、ローストビーフ500円、炭火もも焼き500円、とろとろ豚軟骨480円
喫煙について
- ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
- ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
- ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
- ※OSはオーダーストップの略です。
- ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
- ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
- ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。
記事に関する諸注意
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