私、この店、大好きなんです【19】
風情が残る京極街の焼鳥屋で人情の機微に触れる
公開日
ライターデビ高橋
カメラマン篠原隆人

六本松
博多一番
デビ高橋
福岡グルメを紹介しているブログ「デビログ」を運営。近書は「20年間ほぼ毎日外食して、1万5000軒を食べ歩いたデビ高橋が見つけた福岡グルメの答え新100店」(KADOKAWA)。「お肉博士1級」の資格あり。https://umaga.net/item/80125/
「デビさんの焼酎は2階にありますよ」
店主の田中英之さんが私を見るなりそう言った。
「あぁ、やっぱり2軍落ちになっていましたか」
ここ「博多一番」では、来店する頻度が落ちると、1階にある焼酎のキープ棚から2階へとボトルが移動させられてしまうのだ。
「あなたは常連客じゃないよ」と暗に言われているようで、ちょっと悔しい気持ちになる。
この店は、昔ながらの風情が残る六本松の京極街にある焼鳥屋で、カウンタ16席ほどの小さな店だ。看板はない。どうやら台風の時に危ないからと看板を外して、そのままになっているらしい。店のオープンは1995年だが、ここよりも前から営業していた店が、次々と閉店していき、今では京極街で一番古い店になったようだ。
ここには数年前、友人に面白い店主がいる店があるからと連れて来られたのがきっかけで、その後、ちょくちょく1人でも来るようになった。

店主の田中さんは生まれながらのエンターテイナーで、カメラを向けると必ずお茶目なポーズをとってくれる。その明るいキャラが愛されて、店はいつもお客で賑わっており、笑いが絶えない。田中さんが調子に乗りすぎると、奥様が手綱を引くというコンビネーションも絶妙だ。エアコンがないので、夏は暑くて冬は寒いという、決して快適な空間ではないが、このご夫婦に会いに、夜な夜な人が集まってくるのだ。

焼鳥は臭みのない「レバー」や、ネタが大きくて食べ応えのある「豚バラ」が人気。個人的には、コリコリ食感で濃い味付けの「豚ミソホルモン」串や、すりたての生姜と切りたてのネギを使った「冷奴」が好きだ。
最近はこんな店が少なくなって寂しいので、ここはずっと続けてほしい。そうそう、焼酎のキープボトルが2階に移動される前に、また来んといかん。

類似の記事
店舗名
博多一番(店舗写真)
ジャンル
- 焼鳥
住所
福岡市中央区六本松2-3-17
電話番号
092-716-6179(予約不可)
営業時間
17:00〜OS22:30
定休日
日曜
席数
- カウンター6席
個室
なし
メニュー
豚バラ250円、四つ身180円、ハツ180円、レバー180円、手羽先180円、長芋焼400円、冷ヤッコ300円、酢モツ300円、豚ミソホルモン250円
喫煙について
- ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
- ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
- ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
- ※OSはオーダーストップの略です。
- ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
- ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
- ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。
記事に関する諸注意
- ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
- ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
- ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
- ※OSはオーダーストップの略です。
- ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
- ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
- ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。
人気記事ランキング
- 24時間
- 1週間
- 1ヶ月