「博多めん街道」の地元で愛され続ける人気店4選【豚骨編Part1】

博多駅ビルの博多デイトス2階に広がる「博多めん街道」では、老舗から新鋭店までが勢揃いし、福岡の“今”を味わえます。今回は長年にわたり支持を集める、豚骨ラーメンの有名店をご紹介。豚骨ラーメンと一口に言っても、その製法や味わいは店によって全く異なり、それぞれが年々進化を遂げています。福岡の旬の麺文化をのぞいてみましょう。

1963年に先代が創業した「だるまラーメン」を前身とする「元祖博多だるま」。

創業時の技と味を継承、発展させ、つくり続けるとんこつスープは濃厚で鮮烈な旨味が印象的です。高火力で長時間炊き上げた豚骨を、“呼び戻し”製法で丁寧に2日間かけて旨味を凝縮。あの一杯が完成するまでの手間暇たるや……。頭が下がります。

では、「ラーメン玉子入り」（870円）をいただきます。見た目からも濃厚さが伝わるスープを一口味わうと、旨味とコクそのものを味わっているような感覚に包まれます。なのに、後味は意外にもまろやか。極細ストレート麺がスープによく絡み、「豚骨ラーメンは久しぶり！」という人でもスルスル〜っと軽やかに食べ進められます。

続いては、1987年に創業した「名島亭」。現在も福岡市東区で愛され続ける人気店です。

本店は福岡の中心地から少し離れた立地のため、アクセスのいい「博多めん街道」であの味が楽しめるとは、「名島亭」ファンにとっては嬉しい限りです。

「名島亭」の自慢は、築炉釜で2日以上かけて抽出した“築炉釜だしの”豚骨スープ。深みのあるまろやかなスープが特長です。オーソドックスな「豚骨ラーメン」（760円）は、口当たりはあっさりとしていて、やさしい旨味がスーッと広がります。麺は長浜ラーメンならではのコシの強い極細麺を使用。歯切れが良く、シコシコとした食感がたまりません。

1972年に中央区長浜に屋台を創業。かつて、長浜一の行列を誇った伝説的屋台でした。

残念なことに屋台はなくなってしまいましたが、現在も市内6店でその味と暖簾を二代目が守り続けています。

屋台時代から変わらず、丁寧に下処理された豚骨スープは臭みがなく、さっぱりとした中にも深い旨味が感じられます。「煮玉子らーめん」（700円）を一口味わうと、スープの甘みとコクがじわ〜っと染み入る幸福感。たまりません！
ラーメンと一緒に、仕上げに豚骨スープでコクをプラスした「半チャーハン」（370円）もぜひ味わいたい一品です。

ラストを飾るのは、2004年の創業以来、“元祖泡系”スープでその名を全国に轟かせる人気店「博多一幸舎」です。

現在ではラーメン界で耳馴染みのあるジャンルにはなりましたが、“泡系スープ”の元祖ということもあり、その味を求め、全国から数多のファンが訪れています。

スープの“泡”の正体は、豚骨スープを炊く際に出る「脂泡（しほう）」。舌の上で“ふわっとろっ”と旨味が広がっていくのが「一幸舎」のスープの特徴です。
その味わいは、日数をかけて熟したスープと、作りたての若いスープの2つを継ぎ足しながら作る“熟成追い焚き製法”が可能にしています。そして、その2つのスープを炊く際に空気を含ませるように撹拌することで「脂泡」が生まれるそうです。

今回は、自慢の豚骨ラーメンに、味玉と4枚の肩ロースチャーシューを大胆にトッピングした「味玉チャーシューメン」（1,100円）を注文。スープを味わうと、ほかの豚骨ラーメンでは味わうことのできないクリーミーさ。なのに、後口は軽快でキレがあります。ブレンダーは一切使っていないのに、このフワフワ感。不思議な味わいにハマりそうです。

この記事はJR博多シティの提供でお届けしました。