「La Barre Charger」の「マンゴーのマルガリータ」

BARをこよなく愛するライター西山健太郎が、福岡・博多のオーセンティックバーを訪れ、旬のフルーツカクテルを紹介する連載コラムです。今回は、中洲「La Barre Charger（バー シャルジェ）」の「マンゴーのマルガリータ」をご紹介します。

今回は、中洲の「La Barre Charger（バー シャルジェ）」を訪問。
オーナーバーテンダーの池田繁樹さんは、中洲「Bar Vespa」に10年半勤めたのち、2012年6月、この場所に「La Barre Charger」をオープン。10周年の節目の年を迎えた。
フランス語の「Charger」は英訳すると「Charge」。緩やかに弧を描くカウンターの中には、池田マスターと並んで2名ないしは3名のバーテンダーが立ち、きめ細やかなサービスを提供。まさに明日への活力を補充するのにふさわしい、特別な空間が広がっている。

今回オーダーした「マンゴーのマルガリータ」は、宮崎県産のマンゴーにテキーラと「リカール」を加えてブレンダー（ミキサー）にかけたもの。
リカールは「アニス」という薬草を使ったリキュール「アニス酒」の一種で、ロートレックやモディリアーニといった画家たちが愛した「アブサン」もその類型にあたる。
グラスを口に運ぶと、マンゴーのとろりとした口あたりと甘みを感じたあと、口の中いっぱいにリカールの華やかな香りと独特な風味が広がる。トロピカルな南国の情景とパリの都会的な情景が違和感なくグラスの中に同居する、まさにカクテルの醍醐味を体感できる一杯だ。
池田マスターは、西中洲にワインバー「T6O（ティーシックスオー）」、中洲に葉巻とマディワインの専門店「Cigar & Madeira CHARUTO（シガー & マディラ シャルト）」といった専門店を展開。ぜひ、専門性をより高めた各店にて、奥深い洋酒の世界に触れていただきたい。