多彩な鉄板焼き料理とドリンクが揃う大橋屈指の人気店

鉄板焼き居酒屋ではお好み焼きや肉料理などが主役ですが、それ以外の料理が脇役というわけでは決してありません。むしろ野菜や魚介類、鶏、豚、牛などの素材を選ばす、鉄板でジュージューと焼けば何でも美味しく食べられるのが鉄板焼きの魅力。そんな多彩な料理を楽しむために、西鉄電車に乗って大橋まで足を伸ばしました。

目指すは大橋駅東口から徒歩３分の場所にある「こうね 大橋店」。薬院にある鉄板焼き居酒屋の人気店「こうね」の２号店として2010年にオープンし、その後店長を務めていた石神清丈さんが暖簾分けのかたちで店を引き継いで、現在はオーナーとして鉄板の前に立っています。

この店で特筆すべきは、鉄板焼き料理の多彩なラインアップです。石神さんが「お酒に合わせていろんな料理を楽しんでほしい」というように、定番メニューに加えて日替わりの黒板メニューを合わせると何と50種類以上！　しかも、和牛や黒豚、九州各地の鮮魚、糸島や佐賀産の新鮮野菜などの食材を厳選しています。

あまりのメニューの多さに、まずは大将におまかせで注文。最初に焼いてくれたのは「ホタテとキノコいろいろ焼き」（890円）です。キノコは季節によって変わり、この日はエリンギ、エノキ、シメジの３種類。新鮮なホタテは表面を焼き固めることでジューシーな旨味が閉じこめられ、噛んだ瞬間に北海の香りが広がります。

お次は鉄板焼きの定番「とんぺい焼き」（690円）です。この店では粉を使わず、豚バラとネギ、大葉、チーズを卵でくるんで蒸し焼きにした後、仕上げにソースと青ノリ、ゴマを振りかけヘラでカットしていただきます。アツアツを頬張ると、トロ〜リと溶けたチーズにしそ（大葉）の香りがベストマッチ！　この相性の良さは、新しい発見でした。

と、ここまで食べて目を見張ったのが、石神さんの見事なヘラ使い。サポートするスタッフのアスカくんとの息もピッタリで、鉄板を広く使いながら素早い動作で複数のメニューを同時進行で作っていくのは、見ていて惚れ惚れするほどの手際の良さです。具材によってはステンレス製のフタをして蒸し焼きにすることで、その持ち味を引き出しています。

暑い日が続く中、精をつけるためにも今回はちょっといい肉を奮発しました。鹿児島大隅半島で飼育されているブランド牛「ひらまつ和牛」の中でも、特に希少なヒレ肉の芯の部分を鉄板で焼いた「極上ひらまつ和牛シャトーブリアンステーキ」（100g3,980円）は、柔らかな食感ととろけるような脂の旨味が絶品！　まさに極上と呼ぶにふさわしいステーキに、テンションが上がります。

すでにお腹は満ちていますが、ここに来たからにはお好み焼きで〆ずには終われません。石神さんが修業した「こうね 薬院本店」の名物料理であり、「お好み焼きといえばこれだ！と自信を持っておすすめできるメニューです」という「これだ焼」（1,280円）を注文しました。基本の「肉玉焼き」に生イカ、イカ天、大葉の具材を追加し、仕上げに大量のネギをトッピングした見た目もインパクト大！　広島名物カープソースが鉄板で焦げる匂いが再び食欲をかき立ててくれます。別腹的にお腹に収まるのも、粉ものの魅力（魔力？）ですね。

ドリンクは鉄板焼きに合うビールやハイボールをはじめ、レアな芋焼酎や国産ウイスキーなども揃えた多彩なラインアップ。鉄板前のカウンター席の他、テーブルにも鉄板が設置されているので、どこに座っても熱々の料理が食べられます。さらに店頭には鉄板付きのテラス席もあり、週末には１日２回転するほどの人気ぶり。小さな子どもの家族連れやペット同伴でも利用できるので、ぜひ予約してどうぞ。