イタリアン×和・中華・中東が楽しい創作イタリアンが赤坂に登場

6月、大正通沿いに新しいイタリアン「Dot Three」がオープンしました。気の利いた料理と種類豊富なワインを楽しめると聞き、早速行ってみました。

通り過ぎてしまいそうな小さなビルのエレベーターに乗り3階で降りると、コンクリート打ちっぱなしのグレーを基調としたおしゃれな雰囲気が広がっています。すぐ目に飛び込んでるカウンター席は、間隔をゆったりと配しているので、隣を気にせずくつろげそう。その奥にはテーブル席と個室があります。

こちらは料理担当の山下真生さん（写真右）、そしてお酒とサービス担当の蔵本拓也さん（写真左）の2人が中心となる店です。

「毎日のように内容が変わる」というメニュー表を見ると前菜に野菜がたっぷり使われています。「テーマは旬と地産地消。自然と野菜中心のメニューになりました」と話す山下さんは、シチリア以外、イタリアをほぼすべてまわって腕を磨いたという経験の持ち主。さらに和食や中華の経験もあることから、鮎魚醤や日本酒を使うなどの憎いひと工夫で唸らせる創作イタリアンを提供しています。

蔵本さんにお酒の品揃えを聞くと、「グラスワインは日替わりで約20種あり、東欧・ジョージアのオレンジワインなど、ワイン通の方にも喜ばれる多彩なラインナップが自慢です。600〜1,200円くらいで揃えています」。お手頃価格で珍しいワインも楽しめるなんて嬉しい！　水出しした八女茶を使うカクテルなどもオーダーできます。

まず頼んだのは「白桃、ハモンセラーノ、モッツァレラチーズ、ルッコラ」（1,200円）。生ハムの塩っけと桃の甘み、モッツァレラチーズの旨味が絶妙なハーモニーを奏でます。これからの季節は、桃のかわりにシャインマスカットなどが登場するそうで、そちらも食べてみたい！

次に頼んだ「ブラウンマッシュルームのソテー 」（1,200円）は、アンチョビやニンニクとソテーしたお酒が進む人気メニュー。クミンのエキゾチックな香りが鼻腔をくすぐります。生でも食べられる新鮮なマッシュルームは肉厚でジューシー。モッツァレラと生クリームを合わせたブッラータチーズと一緒に味わうとさらにリッチな味わいに！　リピーターが多いというのも納得の一皿でした。

「トロイワシ 万願寺唐辛子　オイルパスタ」（1,400円）は、鯛や金目鯛などの魚でとったダシの深い旨味を楽しめます。長浜市場で仕入れたイワシはその名の通り、まさにとろける味わいです。

メインとして頼んだ「ラム肩肉のグリル 豆豉のソース」（2,300円）は、遠赤外線でややレアに仕上げた柔らかなラムを、中華料理でよく使われる黒豆を発酵させた豆豉のソースでいただきます。肉の左上に添えられているのは中東料理の辛口調味料・ハリッサ。パクチーの風味の奥に唐辛子の辛さが広がり、ラム独特の旨味をさらに引き立たせます。その横にはルッコラの凝縮された香りを楽しめるルッコラバターも添えられているので、いろいろ味を変えながら楽しめました。

料理もワインもいいものが揃い、さらに価格も手頃だなんて嬉しい限り。全メニュー、ハーフサイズで注文できるので、１人でもフラッと立ち寄れます。「お１人でパスタだけ食べて、軽く一杯飲んでサッと帰られる方もいますよ」と蔵本さん。１人でも心地よく食べ飲みできる店は、ありそうで実はなかなかないもの。ついつい通ってしまいそうな、頼もしい店の誕生に頬が緩みます。
1,500円のセットや3,000円のコースなどのランチもあるので、次回はゆっくりランチにも来ようっと！