巧みなハーブ＆スパイス使い！桜坂で味わう見目麗しい料理

地下鉄桜坂駅からけやき通りに向かって伸びるはなみずき通り。そこから一本住宅街に入った道沿いにあるのが今回お邪魔した「Eurekä」です。外観から青いオーニングやまるでお庭のようにたくさん並べられたグリーンがおしゃれな雰囲気で素敵です。

15:00がオーダーストップと、遅めの時間まで楽しめるランチが評判ですが、今回は前日までの完全予約制であるディナーコースをお目当てに訪問しました。ディナーは1日1、2組ほどを受け入れており、静かにゆっくりと過ごせるのが魅力。コース内容は食材の好み、アレルギーなどを考慮してメニューを構成してくれます。

ディナーコースは前菜3品、パスタ、メイン、デザート、食後のドリンクという構成で4,950円から。パスタとメインはそれぞれ数種類用意しているメニューから好きな料理を選べます。
旬の野菜をベースに料理を考えるため、内容は日によって変わります。野菜は農薬や化学肥料不使用にこだわるうきは市の農園「DONI FARM」のものを中心に、可能な限り無農薬や減農薬のものを使っているそう。オーナーシェフは「『DONI FARM』さんの野菜を初めて食べて、野菜の味わいが濃いことに感動しました。それから野菜の味を生かすため、できるだけシンプルな調理法を心がけています」と教えてくれました。

この日の前菜は「豆腐と塩トマトのカプレーゼ」「花ズッキーニのフリット」「糸島産蛸のコンフィ フムスとスマック」の３品でしたが、中でも「豆腐と塩トマトのカプレーゼ」はきれいな見た目がこの店らしい一品。料理の盛り付けや色味は花や植物からヒントを得ることが多いというオーナーシェフの感性が光ります。食べてみると豆腐は水分をできる限り抜いており、豆腐とは思えない濃厚な口当たりはまるでモッツァレラチーズのよう。甘味が強いフレッシュな塩トマト、自家製ジェノベーゼソースとも相性抜群です。

パスタは夏だけ出しているという「ブジアーテ 海老のペスト トラパネーゼ」（＋200円）をチョイスしました。手打ちの生パスタにシチリアのトラーパニ地方でよく使われるバジル、アーモンド、トマト、ニンニクなどをペースト状にしたソースを合わせています。アーモンドのカリッした食感がアクセントになり、添えられたトマトやバジルもさわやかで夏にピッタリですね。

そしてお待ちかねのメインです。この日選んだのは「阿蘇あか牛 夏の赤ワイン煮込み」（＋500円）。“夏の”というメニュー名通り、トマトを多めに入れて長時間じっくり煮込まれているため、さっぱりとした味わいです。ピリッとした唐辛子の辛み、ハーブや香辛料の香りも夏らしいテイストを演出しています。ちなみにバジルやローズマリー、タイムなど料理に使用するハーブはほとんど自家栽培しているものだそうで、香りがとてもフレッシュです。

「Eurekä」は開業した当初から「おいしい野菜料理でワインを楽しむ」というテーマを掲げているだけにワインも厳選しています。実際に試飲し、自身の料理に合うという視点で銘柄をセレクトしており、素材を活かした料理に合わせて自然と優しい味わいのワインがラインナップされています。1本4,840円からのボトルワインに加え、気軽に飲めるコップワイン（550円〜）もあります。

ランチは要予約というわけではありませんが、席が埋まることも多い人気店。料理の提供に時間を要することもあるので、ランチで利用する際も電話で確認の上、訪問するのがおすすめです。