食材の宝庫・食のプロが集う!百旬館【7】
西洋食材が大充実の百旬館とコラボ!人気ビストロでフランスの定番料理を
地下鉄七隈線 渡辺通駅の目の前にある「たべごろ百旬館」(以下、百旬館)は、プロの料理人や食にこだわりのある人が集う食材店。店内には質の良い鮮魚・精肉・青果、ジャンルごとの専門食材がズラリと並びます。
プロ御用達の博多の食材市場
UMAGAではそんな「百旬館」プレゼンツの特別企画を連載。「百旬館」のこだわりの食材やそれを愛用する名店を探訪し、“美味しさの秘密”に迫ります。連載第3回目のテーマは、精肉兼西洋食材マーケティングディレクターの遠藤桂輔さんイチオシの「西洋食材」。それというのも、最近の「百旬館」は西洋食材がかなり充実しているんです!
パリの雰囲気漂うビストロへ
「今回は人気ビストロのシェフに、オススメの西洋食材を使ったフランスの定番料理を作っていただきます」。遠藤さんがそう言って案内してくれたのは、白金に店を構える「BISTRO Pic d’or」。扉を開いた先には、パリのビストロさながらのお洒落な空間が広がっています。入口から手前は赤いチェックのクロスが映えるテーブル席。奥には厨房に面した“シェフズシート”とも言えるカウンター席が据えられています。
“ジャックさん”の愛称でも親しまれている、オーナーシェフの積明(じゃくみょう)隆さんが笑顔で迎えてくれました。積明シェフは大阪の調理師専門学校を卒業後、福岡のフレンチレストラン「メゾン・ド・ヨシダ」に就職。福岡フレンチ界のレジェンドとしても知られる“ムッシュ吉田”こと、吉田安政さんの元でフレンチの腕を磨きました。その後、2011年に中央区白金で「グリルmamenoki」を独立開業。2019年には現在の地へ移転し「BISTRO Pic d’or」としてリニューアルを果たしました。
「自分の目が行き届く空間で料理やサービスを提供したい。もっと気軽にコース料理を楽しんでほしい」との思いから以前よりも席数を減らし、コース料理にも力を入れるように。現在はディナータイムのみ営業しており、コースは3,900円からと実にリーズナブル。ポークジンジャーやステーキフリットのセット(各2,500円)も人気です。
今回のテーマは「西洋食材」
「フランス料理に欠かせない輸入食材や西洋食材専門の業者でないと扱っていないようなものも、『百旬館』で購入できるのがありがたいですね」と積明シェフ。今回の料理に使う食材はこちらです。
写真は左から「ヴァイオレットマスタード/ペルシュロン)」(200g 637円)、「グースファットオイル/協同食品」(750g 2,376円)、「コローナ(白インゲン大粒)/フードライナー」(400g 1,382円)、「ダッテリーニトマト/モンテ物産」(400g 419円)。さらには、使用する肉類もすべて百旬館で購入したものです。
ワインが進む「鴨とトリュフのテリーヌ」
最初に出していただいたのは「鴨とトリュフのテリーヌ」。「BISTRO Pic d’or」の人気メニュー、鴨肉が入ったオリジナルの「パテ・ド・カンパーニュ」(1,200円)をアレンジした一品です。合鴨肉は角切りにし、マデラ酒とポートワインで一晩マリネ。それをミンチにして塩胡椒で下味をつけ、豚挽肉、鶏の脂肝とトリュフアッシュを加えてテリーヌ型に入れて焼き上げます。
「普段よりも鴨肉の割合を多くして、トリュフアッシェを加えることで、より香り良く仕上げました。フォアグラの代わりに鶏の脂肝を使うのもポイント。『百旬館』では新鮮な鶏の脂肝が手に入り、これが臭みのないコクを生み出してくれます」と積明シェフは話します。
口に運べば、しっとり柔らかなテリーヌの食感とトリュフの香りがふわり。鴨肉の旨味と滑らかで濃厚な鶏の白肝の味わいでワインも進みます。テリーヌの横には、今回のイチオシ食材の一つ「ヴァイオレットマスタード」も添えられていました。こちらは、ビネガーで有名なペルシュロン社で作られている紫色のマスタード。カラシ種子を挽かず、ブドウ果汁やシナモンなどのスパイス、ビネガーなどを加えて作られているそうです。甘いスパイスの風味が鴨肉にすごく合う〜! このテリーヌは、期間限定のアラカルトメニューとして提供予定だそうですよ。
豆と肉の美味しさが詰まった「カスレ」
続く2品目は、フランス南西部発祥の郷土料理「カスレ」です。鍋でニンニクとタマネギを炒め、そこに水で戻した白インゲン豆、塩漬けにした豚バラ肉、「ダッテリーニトマト」を加えて4時間ほど煮込んだらベースのシチューが完成。メイン具材となる鴨肉のコンフィとサルシッチャを耐熱皿に盛り付け、シチューを注ぎ、オーブンで焼き上げたら出来上がりです。熱々の皿から立ち上る香り、ホクホクの白インゲン豆や肉の旨味がたまりません。
ちなみに「ダッテリーニトマト」は小さく細長い形の南イタリア産のトマトで、濃厚な甘味と穏やかな酸味が特徴だそう。煮込み料理やソースの味をワンランクアップしてくれますよ。
現在は、社員食堂の運営やカフェダイニングのメニュー監修も手掛けるなど、自店の枠を超えて活躍している積明シェフ。
「店では一から手作りするコンフィやサルシッチャですが、味の安定性や効率化を図るべき場所やご家庭では調理済みの商品を使うのも良いと思います。今回は『百旬館』で販売している『鴨肉コンフィ』と『冷凍サルシッチャ』を使用しました。手軽に本格的な味に仕上がるのがいいですね。鴨肉のコンフィとサルシッチャは、盛り付ける前に『グースファットオイル』で表面を香ばしく焼き上げると、風味や旨味がさらにアップしますよ」。
本格フレンチを自宅でも!
百旬館で西洋食材をゲット
積明シェフにフランスの定番料理を教わった後は、「百旬館」でお買い物タイム! 精肉売り場の手前には冷凍の西洋食品コーナーが設けられていました。テリーヌに使用した「トリュフアッシェ/協同食品」(100g 2,008円)、カスレに使用した「鴨肉コンフィ/ラス・スーパーフライ」(200g×1本. 561円)と「サルシッチャ/モンテ物産」(50g×10本 1,799円)も発見。「鴨肉コンフィ」はメスの合鴨肉で作られているそうで、オスに比べて小ぶりで身が柔らかく、料理に使いやすいのもポイントです。
続いては、精肉売り場もチェック。「百旬館」では肉の解体やミンチも店内で行っています。希少な国産の「鶏の脂肝」は数量限定で、料理人の間でも毎日争奪戦なのだとか。すぐに売り切れてしまうレア物なので、見つけたら即ゲットですよ! 今回のテリーヌに使用したハンガリー産の鴨肉をはじめ、フランス料理には欠かせない鴨肉も充実しています。
さらに、店内の中央にも西洋食材コーナーがあります。こちらには、オリーブオイルやフレーバーオイル、ビネガー、パスタや豆類といった乾物、缶詰、瓶詰めのオリーブなどが勢揃い! 他店にはなかなか置いていない特別なパスタも入荷予定だそうで、次回詳しくご紹介したいと思います。
ちなみに、「百旬館」には「ペルシュロン」の「プレステージビネガー」もズラリと揃っています。「ペルシュロン」はフランス大統領官邸や一流レストラン、ホテルでも使用されているフランスのビネガーブランド。「マイユ」のビネガーを置いているところは多いのですが、「ペルシュロン」がこんなに揃っているなんて驚きました。飲食店の方、料理好きの方は必見ですよ!
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店舗名
たべごろ百旬館(ひゃくしゅんかん)(店舗写真)
ジャンル
- 食物販店
- 惣菜・弁当
- 生鮮
住所
福岡市中央区渡辺通1-11-16
電話番号
092-731-3014(代表)
営業時間
8:00〜21:00(対面販売コーナーは15:00頃まで)
定休日
なし
喫煙について
店舗名
BISTRO Pic d’or(ビストロ ピックドール)(店舗写真)
ジャンル
- フランス料理
住所
福岡市中央区白金1-9-8
電話番号
営業時間
18:00〜フードOS21:00(21:00〜23:00頃まではバー営業)
定休日
火曜
席数
- カウンター4席
- テーブル12席
メニュー
コース料理3,900円・6,600円・8,800円・11,000円、ステーキフリットセット・ポークジンジャーセット各2,500円、豚のリエット660円、是非もの!パテ・ド・カンパーニュ1,200円
喫煙について
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記事に関する諸注意
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