食材の宝庫・食のプロが集う!百旬館【8】
前菜盛りに絶品イカ墨パスタも!特選食材を持って唐人町の穴場イタリアンへ
地下鉄七隈線・渡辺通駅の目の前にある「たべごろ百旬館」(以下、百旬館)は、プロの料理人や食にこだわる人が集う食材店。店内には質の良い鮮魚・精肉・青果、ジャンルごとの専門食材がズラリと並んでいます。UMAGAではそんな「百旬館」こだわりの食材やそれを愛用する名店を探訪。“美味しさの秘密”に迫ります。
プロ御用達の博多の食材市場
以前よりも“西洋食材”がさらに充実している!と、料理人の間でも話題の「百旬館」。連載第4回目のテーマは、ワインのお供や春のおもてなしにもぴったりな「前菜&パスタ」です。精肉兼西洋食材マーケティングディレクターの遠藤桂輔さんが選んだおすすめの西洋食材で作る逸品をご紹介します。
唐人町駅そば。地元客に愛される穴場イタリアン
「僕がかつて料理人を目指していた頃からお世話になっているシェフのお店に行きましょう! ここのキッシュやパスタが本当に大好きなんです」。遠藤さんはそう言って、唐人町商店街を抜けた一角にある「Bar Corazon」に案内してくれました。ふらりと立ち寄れるバルの気軽さを持ちながら料理は本格的。素材を活かしたイタリアンを主役に、ビストロ料理や炭火焼きの肉料理まで味わえる穴場的な一軒です。
腕を振るうのは、東京のレストランなどで経験を積んだこの道20年以上のオーナーシェフ・染川唯司さんです。2013 年に「ビストロ・ルクール」(店屋町)を開業し、その後2019年にはフレンチスタイルの鉄板焼レストラン「THE STEAK 幸」(西中洲)の料理長に就任。また、キャリアを重ねていく中で縁が繋がり、3年半ほど前から「Bar Corazon」のメニュー監修も手掛けていたのだそう。そして、2023年6月には店を買い取る形でオーナーシェフとなり、新生「Bar Corazon」が誕生しました。
「パスタをはじめとしたこれまでの人気メニューはそのままに、かつての「ビストロ・ルクール」で人気だったフレンチ惣菜メニューも取り揃えています。何より大切にしているのは、旬の野菜や魚介、生産者さんこだわりの精肉といった食材を主役にメニューを考えること。僕の趣味は釣りなので、釣りたての新鮮な魚介を使った料理をお出しすることもあります。肩肘をはらずに美味しいものを楽しめる、そんなお店でありたいですね」と染川シェフは笑顔で話します。
イチオシの「西洋食材」をピックアップ!
今回、染川シェフに使っていただく食材はこちら。実は「百旬館」で取り扱うフレッシュオリーブと生ハムのラインナップが大幅に進化したんです。中でも遠藤さんのイチオシは、完熟前の9月に手摘みしたオリーブを使っているというイタリア・マダマ オリーヴァ社の「カステルヴェットラーノ グリーンオリーブ種なし/フードライナー」(200g 1,128円)。その他、フランス産の熟成生ハム「ジャンボンセック スライス/アサヒグラント」(200g 1,404円)、「スカーリアさんのアンチョビフィレ」(80g 626円/協同食品)、「ドライトマトオイル漬け/モンテ物産」(190g 842円)、「ケイパーベリー酢漬け/フードライナー」(170g 2,516円)などを選んでもらいました。
ワインが進む!華やかな前菜盛り合わせ
まずは「前菜盛り合わせ」を作っていただきました。グリーンオリーブは、「Bar Corazon」で人気の一品「博多ナスのマリネ」と和えてあり、これは無限に食べられそうな美味しさです。「このオリーブは鮮やかな天然の緑色とフレッシュさが際立っていますね。歯応えがきちんとあり、何よりマイルドでコクのある甘味がいい」と染川シェフも品質に太鼓判。「ケイパーベリー酢漬け」のプチプチとした食感もワインを誘います。
キッシュは「Bar Corazon」の「前菜盛合せ」(1,680円)に入る定番惣菜で、染川シェフのスペシャリテの一つ。バターが豊かに香るサクサクのタルト生地と滑らかでクリーミーなアパレイユ(卵液)が絶品です。バゲットにのせた「ドライトマトオイル漬け」は、ギュッと濃縮された味わいで、フランス産の熟成生ハムはむっちりとした食感と深い旨味がクセに。写真の左下は「百旬館」で販売中の「イタリアトリュフ入りポークのテリーヌ」(300g 2,419円)。「お店のテリーヌは肉をマリネするところから作るので手間がかかりますが、これは解凍してカットするだけなので使いやすいと思います。本格的なトリュフの風味を楽しめるので、ホームパーティーなどにも重宝しそうですね」と染川シェフは話します。
職人技が光る高品質パスタをチェック!
続いての食材は「イカスミペースト/モンテ物産」(180g 2,214円)と「百旬館」で新たに取り扱いが始まった大注目のパスタ「ラ ファッブリッカ デッラ パスタ」です。「ラ ファッブリッカ デッラ パスタ」は、パスタ発祥の地グラニャーノで3世代に渡る家族経営でパスタを作り続けている、小規模少量生産のパスタメーカー。今回はロングパスタ「スパゲッティ1.9mm」(500g 864円)を使っていただきました。
「パスタとしては高級な部類ですが、乾麺とは思えない食感、香りの良さに驚き『百旬館』での取り扱いを決めました。原料はセモリナ粉のみで、ラッタリ山の清水と職人の伝統製法で作られています。低温で長時間ゆっくり乾燥させていることがわかる、この形にも注目です」。そんな遠藤さんの解説に耳を傾けていると、あっという間に「ヤリイカとイカ墨のスパゲッティ」が完成しました。黒々とした艶とこの香り、たまりません!
「ヤリイカとイカ墨のスパゲッティ」は、「Bar Corazon」人気メニューの一つでもあります。「春はコウイカ(スミイカ)が旬を迎え、イカが釣れた時は新鮮なイカスミを使いますが、そう毎回は手に入リません。このモンテ物産のイカスミは特有の臭みもなく、コクがあって美味しいので愛用しています」と染川シェフ。遠藤さんの言う通りパスタは驚くほどもっちりとした食感で、自家製のトマトソースを合わせたイカスミソースも美味し〜!
本格的な味わいを自宅でも!
「百旬館」自慢の西洋食材コーナーへ
染川シェフに「前菜&パスタ」を作っていただいた後、改めて「百旬館」にやって来ました。パスタコーナーを覗いてみると……ありましたよ「ラ ファッブリッカ デッラ パスタ」が! タリアテッレやリングイネ、キタッラのように断面が四角形のロングパスタ「アル・マンドリーノ」も取り扱っています。もちろんこれまで通り、私の大好きなマンチーニ社のパスタも勢揃い。通常よりもお値段は張りますが“一度食べてしまうともう他のパスタに戻れない”と思えるほど、両方とも美味しいので、ぜひお試しあれ!
惣菜・弁当コーナーの先にある冷蔵コーナーには、フレッシュオリーブと生ハムもズラリ。今回使用したフランス産の生ハムはもちろん、豚の首から肩に掛けての首肉を使った「コッパスライス」(100g 753円)も人気です。
染川シェフからは「普段よりワンランク上の味を目指したい、そんな時はぜひオリーブオイルにこだわってみてください。仕上げに高品質なオリーブオイルをサッと回しかけるだけでも、風味がぐんと増しますよ」との、ワンポイントアドバイスもいただきました。おすすめは、シェフ御用達で有名な「ARDOINO(アルドイノ)」のエクストラヴァージンオリーブオイル。「百旬館」には「ノンフィルター」や「初摘み」といったレアな数量限定品も季節ごとに登場するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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店舗名
たべごろ百旬館(ひゃくしゅんかん)(店舗写真)
ジャンル
- 食物販店
- 惣菜・弁当
- 生鮮
住所
福岡市中央区渡辺通1-11-16
電話番号
092-731-3014(代表)
営業時間
8:00〜21:00(対面販売コーナーは15:00頃まで)
定休日
なし
喫煙について
店舗名
Bar Corazon (バル コラソン)(店舗写真)
ジャンル
- イタリア料理
住所
福岡市中央区唐人町1-10-1 パークハウス1F
電話番号
営業時間
18:00〜OS22:30
定休日
火曜、第2月曜
席数
- カウンター6席
- テーブル16席
個室
なし
メニュー
前菜の盛合せ1,680円、鶏レバーペースト(メルバトースト添え)980円、スパゲッティ アマトリチャーナ1,780円、ヤリイカとイカ墨のスパゲッティ2,200円、ラムチョップ炭火焼き3,280円、本日のアクアパッツァ風(2〜3人前)3,280円〜
喫煙について
- ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
- ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
- ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
- ※OSはオーダーストップの略です。
- ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
- ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
- ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。
記事に関する諸注意
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