以前UMAGAでパン派・ご飯派のためのモーニングをご紹介しましたが、好評につき、最新の朝ごはん情報をお届けしたいと思います。今回は、わざわざでも行きたくなる、2023年に間借り営業をスタートした2軒のお店へ出かけました。
もりもりプレートとコーヒーに満たされる
「喫茶 こさじいち」(六本松)
パン派のためのモーニングを求めて訪れたのは、焼鳥店やスナックなどが連なる六本松のディープエリア「京極街」。その一角にある「カクテルバースネオ」を間借りし、2023年11月から営業をしているのが「喫茶 こさじいち」です。1階はカウンター席、2階はゆったりくつろげる小上がり席となっており、店を営む一也さん・たまえさん夫妻の気さくな人柄と笑顔にも癒されます。
料理は精肉店やバーで長らく経験を積んだ一也さんが担当しています。国産のお肉や旬の野菜、平飼いの卵、無添加の調味料など、用いる素材は“体が喜ぶもの”をテーマに厳選。カンパーニュは、平尾にある自然派スーパー「マキイ」のものです。
今回いただいたのは、野菜たっぷりで目にも鮮やかな「豚肩ロースハムプレート」(1,500円)。「長崎じげもん豚」で作る自家製の無添加ハムはしっとり柔らかく、甘味のある脂身がまた格別。ゴボウにクミン、ニンジンにシナモンといった具合に、野菜の一品からはスパイスの香りが広がり、水切りして塩漬けした豆腐はチーズのような味わい。これを自由にパンに挟んでかぶりつけば……どの組み合わせもおいし〜! なんて楽しいプレートでしょうか。
冒頭で“パン派の”と言いましたが、実はカレーもあります。こちらはシイタケの旨味をベースにした「ベジタブルカレー」(1,500円)。この日のカレーには旬のフキも入っていて、スパイス使いも絶妙。野菜だけで作られたとは思えないほどパンチのある味わいに、目がシャキッと覚めて元気がもらえました。
食後のコーヒー(600円)や「全粒粉入りバナナブレッド」(550円)などの焼き菓子は、たまえさんが担当しています。たまえさんは、約9年にわたり「ハニー珈琲」を支えた名物スタッフで、コーヒーの知識や技術、トーク力も抜群! 提供するコーヒー豆は「BASKING COFFEE」と「綾部珈琲店」のもので、浅煎りと深煎りを選べますよ。注文ごとに豆を挽き、丁寧に一杯だてするコーヒーのおいしさに、肩の力がスーッと抜けていきます。
また、「朝は軽めにしたい」という方にはトーストやカスクートがおすすめ。オーガニックワインやハイボールもあるので、プレートやレバーパテをアテに昼飲みだってできます。
ちなみに店名は、お二人がそれぞれ独立した時に付けたいと思っていた名前である「こさじ」と「いち」を組み合わせたものだそう。「こさじいち」のアクセントで何気ない朝をちょっぴり特別にしてくれる、そんな素敵なお店でした。
電車に揺られ、最高の朝ごはんに出合う
「食堂 ナマケモノ」(九大学研都市)
ご飯派のためのモーニングを求め、電車に揺られてやって来たのは「食堂 ナマケモノ」。JR筑肥線 九大学研都市駅の側にあるビルの3階「コーボ レストラン」を間借りし、2023年7月から営業している予約制の食堂です。店内にはカウンター、テーブル、ソファ席があり、窓からは電車が行き交う様子も見えますよ。
こちらで味わえるのは、土鍋ご飯付きの定食(1,900円)。営業時間は土〜水曜の8時半から13時で、インスタグラムのDMで予約を受け付けています。料理内容は週替わりで、伺った日は「和食まるだし 春の炊き合わせ定食」でした。「いらっしゃいませ」という言葉と共に出された冷たい煎茶、予約時間に合わせて炊かれた土鍋ご飯、主菜、八寸、小鉢、茶碗蒸しにお味噌汁。これぞ、最高の朝ごはん!と言わんばかりのラインナップに、思わず頬が緩みます。
店主のつとむさんは糸島出身で、土鍋ご飯には糸島市前原の山の麓で育まれた山つきの米「特選 元気つくし」を使用しています。“山つきの米”とは山の斜面の田んぼで作られるお米のことで、寒暖差と山からの清らかな水がふっくらとした粒感とピュアな甘味の秘密だそう。「福岡の日本料理店で修業中、料理長が毎朝まかないとして土鍋でご飯を炊いてくれていたんです。朝の土鍋ご飯は本当においしくて、この幸せを届けられたらと食堂を始めました」。そんなつとむさんの言葉に深く頷きながら、幸せなおいしさを噛み締めます。
さらには、地元糸島や長浜鮮魚市場に直接出向いて仕入れる魚を使った一品も自慢です。この日の主菜は「春の炊き合わせ」。サクラマスを被せ蒸して表面を炙ったホタテの真丈、出汁を含ませたカボチャや甘辛く炊いたゴボウなど、それぞれ滋味深い味わいが広がります。八寸には自家製のイワシのぬか炊き、クエの鱗揚げ、辛子明太子、おきゅうとが。寝かせて旨味を凝縮したチヌの酢味噌和えや、ホタルイカが入った滑らかな茶碗蒸し、クエのアラの旨味が染み渡るお味噌汁もしみじみおいしいです。
料理の後には自家製のデザートまで登場します。この日はパンナコッタで、糸島市「小金丸農園」と長崎県「大島とまと農園」のトマトで作ったフルーティーなソースが美味。食後のドリンクはコーヒーまたは紅茶を選べ、プラス200円で果物を使ったおすすめドリンクに変更できます。この日はリンゴをキャラメリゼして、リンゴの皮と芯で作ったアップルティーをミルクで割って……と実に手が込んだキャラメルりんごフラペチーノでした。
料理、接客も隅々まで丁寧で、全然怠けていない「食堂 ナマケモノ」。福岡市中心部から電車に乗ると行き帰りに海も見えて、本当に幸せな朝時間を過ごせました。
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店舗名
喫茶 こさじいち(店舗写真)
ジャンル
- カフェ
住所
福岡市中央区六本松2-3-15京極街(カクテルバースネオ間借り)
電話番号
営業時間
9:00〜OS14:00
定休日
月、火曜、ほか不定休あり
席数
- カウンター8席
- 小上がり4席
メニュー
鶏ハムプレート1,400円、豚肩ロースハムプレート1,500円、キーマカレー1,300円、ベジタブルカレー1,500円、カスクート600円、トースト350円〜、全粒粉入りバナナブレッド550円、コーヒー600円
喫煙について
店舗名
食堂 ナマケモノ(店舗写真)
ジャンル
- 定食・食堂
住所
福岡市西区西都1-6-14 ラクール伊都302(コーボ レストラン間借り)
電話番号
なし ※予約はインスタグラムのDMで
営業時間
8:30〜OS13:00(予約制)
定休日
木、金曜
席数
- カウンター6席
- テーブル19席
個室
なし
メニュー
土鍋ご飯の週替わり定食1,900円
喫煙について
- ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
- ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
- ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
- ※OSはオーダーストップの略です。
- ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
- ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
- ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。
記事に関する諸注意
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