福岡のちょっと贅沢ランチ

連載史上最高のコスパ。お肉中心のイノベーティブコースが3500円!

公開日

ライター中野智恵

警固

AUTHENTIC LIVING BUTCHER NYC(オーセンティックリビング ブッチャー エヌワイシー)

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家族で、接待で、友人との食事会で、いつものランチよりちょっと贅沢に。ゆったりとした時間を過ごしたい方にオススメのランチシリーズ。第8回目は警固にある隠れ家中の隠れ家、お肉を中心としたイノベーティブな料理を楽しめる「AUTHENTIC LIVING BUTCHER NYC(オーセンティックリビング ブッチャー エヌワイシー)」を訪ねました。

2015年、警固本通りから一歩入った静かな住宅街の中に誕生した同店。古民家をリノベーションした“隠れ家中の隠れ家”といった印象です。NYのドライエージング技法で熟成させたビーフを提供するステーキハウスとして開業しましたが、現在はステーキはもちろん、イノベーティブ&フュージョン料理のコースも展開し、特に昼は満席が続くほど盛況です。

開業時から厨房を率いる勝屋英樹さんは福岡や熊本のホテルで14年、その後渡仏し、2年間パリで腕を磨いたフレンチ出身のベテランシェフ。帰国後は「ホテル日航熊本」のメインダイニング「レ・セレブリテ」の料理長に就任。その後、熟成肉に魅了され、フランス料理と熟成肉を融合した新ジャンルの料理に挑み続けています。

今回いただいたのは3,500円のランチです。まずはドリンクをオーダー。メニューを開くと、ノンアルコールのスパークリングやワインが充実していることに驚きます(もちろんワインリストも豊富)。

「最近は世界的にノンアルコールの需要が高まり、フランスのワイナリーでもノンアルコールのワインやスパークリングを手がけるところが増えました。通常のワインと同じような製法でつくり、アルコールを飛ばしているのでノンアルコールといっても品種ごとの香りや旨みをしっかり感じられます」とソムリエの太田陽介さん(写真)。そんな魅惑的な言葉に誘われ、早速スパークリングとシャルドネをオーダー。ノンアルコールワインと聞くと「ジュース?」と思うようなものも少なくありませんが、こちらは甘さも控えめでシャルドネの香りもしっかりと広がり「これがノンアル?」と疑うほどの美味しさでした。

一皿目にサーブされたのが「黒毛和牛のタルタル」。冷たい枝豆のピューレの上に黒毛和牛のタルタル、茶豆のジュレ、エディブルフラワーとピーテンドリル(エンドウ豆の新芽)を使った冷菜です。一番最初からしっかりとした肉料理!かなりインパクトがあります。

次も前菜「本日のお肉の盛り合わせ」。黒毛和牛のスモークビーフに、糸島豚のパテ・ド・カンパーニュ、和牛テールと赤ワインの煮凝り、黄色いかぼちゃ・コリンキー、ピクルスを少しずつ。個人的には赤ワインの深いコクを纏ったテールの煮凝りが好みでした。

次は「和牛ホルモンと魚介のマリネ サラダ仕立て」です。サラダの中にホルモンとは斬新!手前がミノ、サラダの下に酢モツ、向こう側にはレバー(火がしっかり入っているのに生のような味わい)と3種類のホルモンが乗り、それぞれの味と食感を楽しめます。魚介はタコとイサキ。それぞれの食材の味や食感を楽しめるのに一皿としての一体感がある楽しいサラダです。

「店名のブッチャーとは“精肉店”の意味なので、サラダにもお肉を使おうと考案しました。少しチャレンジングな料理でしたがお客様にも好評で、今ではすっかりうちの“看板娘”的な存在です」とシェフ。

まだまだ料理は続きます。スープは大分県産ゴールドラッシュを使った「とうもろこしの冷製ポタージュ」。なんと上にのっているのはエスプレッソのエスプーマ!甘〜いポタージュをエスプレッソの苦味が一層引き立てる大人の味わいです。「フランス時代にスープの引き出しが増えました。日本人にはない素材の組み合わせ方をするフランス人シェフの発想が刺激的でした」とシェフ。

ちょうどいいタイミングで焼きたてパンが到着。パンも店内で焼かれています。

本日のメインは「ニュージーランド産 牧草牛サーロイン 薪焼ステーキ」。牛肉の出汁を使ったソースとマスタード、ゲランドの塩でいただきます。グラスフェッドビーフは臭みもなく、ジューシーでサーロインでも脂のしつこさがありません。薪の香りも肉の旨みを引き立てます(炭より断然薪派!)。量もほどよく、飽きることなくいただきました。

ここまでだけでも大満足なのに、メニューには気になる「特製カレー」の文字が。ライスがのったお皿が運ばれ、ルーをシェフ自らサーブしてくれます。ひと口食べると玉ねぎや野菜の甘みが広がり「優しいお味?」かと思いきや、複雑に絡み合ったスパイシーな辛味が追いかけてきます。これは絶品!「このカレーを楽しみにいらっしゃるお客様も多いんですよ」と太田さん。確かにこれだけで専門店ができるくらいのクオリティ。ちなみにライスは小サイズも選べますが、私は迷わず普通サイズをセレクト(5〜6スプーンくらい)。

〆のデザートもしっかりとしたボリュームがあります。糸島ミルクアイスにココナッツのムース、マンゴー&パッションフルーツのソースとライチのエスプーマ、パイナップルのコンフィ、そしてココナッツメレンゲの焼き菓子と、夏らしいトロピカルな味わい満載です。これにコーヒーか紅茶がつきます。

料理のクオリティの高さ、そして太田さんやホールのみなさんのスマートなサービスも素晴らしく、3,500円というのが信じられない感動のランチでした。昨今の物価高の中、本当にお店の良心を感じます。とはいえ、いつ値上げになってもおかしくないので、急いで予約することをオススメします。

店舗名

AUTHENTIC LIVING BUTCHER NYC(店舗写真

ジャンル

  • その他レストラン
  • ステーキ

住所

福岡市中央区警固3-13-6

電話番号

092-735-7766

営業時間

11:00〜OS13:30/18:00〜OS20:30(土・日曜、祝日は17:30〜)

定休日

月曜

席数

  • テーブル18席

個室

2〜6名

メニュー

ランチ3500円、5500円、7700円、1万6500円、ディナー8800円、1万1000円、1万3200円、1万6500円

喫煙について

禁煙
  • ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
  • ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
  • ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
  • ※OSはオーダーストップの略です。
  • ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
  • ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
  • ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。

記事に関する諸注意

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