グランドメゾン presents 「ハレの日レストラン」【手みやげ編/第18回】

【福岡 手みやげ】モチモチつるりん。老舗生麩屋さんの「麩まんじゅう」

公開日

ライター森絵里花

カメラマン平川雄一朗

長尾 古都里食品 麩まんじゅう

長尾

古都里食品(ことりしょくひん)

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四季折々の特別な日に選びたい、大切な人へ心を込めて贈りたい――。それが「ハレの日の手みやげ」。こだわりのおいしさや作り手の思いが詰まった福岡の名品を紹介していきます。

第18回目の手みやげは、モチモチ、つるんとした口当たりと笹の葉の香りが爽やかな「麩まんじゅう」。福岡では貴重な生麩専門店が手掛ける、夏にもおすすめの逸品をお届けします。

長尾 古都里食品 外観

訪れたのは、城南区長尾の閑静な住宅街にある「古都里食品」。1972(昭和47)年の創業以来、3代に渡り生麩と麩まんじゅうを作り続けているお麩の老舗です。ピンク色の外観はどこかレトロで可愛らしく、側には澄んだ樋井川が流れています。

店舗は平日の9時半から16時までの営業で、12時から1時間だけお昼休みに入るので、訪問の際はご注意くださいね。

長尾 古都里食品 店主と店内

専務で3代目の満潮辰麿さんが笑顔で迎えてくれました。満潮家は代々「乾燥麩」の製造を生業としており、満潮さんのおじいさんにあたる初代が独立して生麩づくりを始めたのが「古都里食品」のはじまりです。満潮さんは高校生の頃から家業を手伝い、父の跡を継いで7年目。弟さんや社員さん、勤続20年以上というベテランパートさんにも支えられながら、開業当時の製法と味を守り続けています。

長尾 古都里食品 ショーケース

「古都里食品」の生麩は、福岡はもとより、関西を中心とした県外の料亭やホテルも御用達。ショーケースには、自慢の商品がずらりと並んでいます。料理やスイーツなどにも活躍してくれる生麩は、完成後すぐに急速冷凍をかけた状態で販売。「麩まんじゅう」は冷凍されていない、毎朝出来たてのものを販売しています。

長尾 古都里食品 生麩製造

店舗より提供

生麩の製造は早朝4時や5時から始まり、まずは小麦粉から抽出したグルテンにもち粉を混ぜ合わせて生地づくり。色や模様を施した後に木の枠型に入れ、大釜で茹で上げたものが生麩に。生麩を伸ばし、餡を包んで蒸し上げたものが「麩まんじゅう」になります。

「生麩は季節や温度、湿度によって食感が変わってしまう、とても繊細な食べ物。極めてシンプルな素材で作り上げるものだからこそ、素材の良し悪しや技術、微細な差も如実に表れるんです」と満潮さん。

長尾 古都里食品 生麩製造
長尾 古都里食品 生麩製造

店舗より提供

「古都里食品」の生麩づくりに欠かせないのは、地下から汲み上げて濾過した清らかな井戸水。そして、日々の温度や湿度を見極め、経験と感覚を頼りに水と粉を配合する熟練の職人の技です。天然色素をはじめとした着色料を用いる色の調合も一子相伝の技術とされ、日本伝統の美意識や心配りが息づいています。

長尾 古都里食品 麩まんじゅう

さぁそれでは、今回の主役をご紹介しましょう。ひとつ一つ手作業で包まれた笹の葉を開くと、コロンと可愛らしい「麩まんじゅう」が顔を出しました。

笹の青く清々しい香りに、つるんと瑞々しい口当たり。噛めば “モチモチ、ふにふに”、弾力と歯切れの良さが心地よく、サラリと溶けるように広がる甘さ控えめの餡もまた美味。優しく、儚く、なんと上品なおいしさでしょうか。そして食べ終わる側から後悔します「もっとたくさん買っておけばよかった」と――。

長尾 古都里食品 麩まんじゅう

「麩まんじゅう」は基本6種類を揃え、なんと1個120円。白い生麩の中身は定番人気の「こしあん」と黒豆入りの「黒こしあん」で、薄黄色の中身は「つぶあん」です。

さらには、よもぎを混ぜた深緑色の生麩が、柔らかな柚子の酸味と香りの餡を湛える「ゆず入り白あん」、淡い緑色の生麩に爽やかな緑茶の餡を包んだ「緑茶あん」も抜群のおいしさ。薄紅色の中身は、桜の塩漬けをほんのり混ぜた「春夏限定の桜あん」で、秋冬には「紫芋あん」が登場します。

長尾 古都里食品 贈答箱 ギフトBOX

店頭の「麩まんじゅう」は売り切れ次第終了で、電話でのお取り置き予約も可能です。手みやげ、贈り物用の箱(50円〜)は6つあり、一番小さな手提げ箱は4〜6個、一番大きな箱(150円)は30個ほどが入るサイズ感。奥ゆかしいデザインにも心惹かれますよね。

すぐに手渡す・食べる場合は、店頭に並んでいるものを。“渡す・食べるまでにタイムラグがある、別日に渡したい”という場合は、数日前に電話で予約しておき、冷凍・箱詰めされたものを購入するのがおすすめ。解凍・保存方法など、おいしい食べ方の案内も入れてくれるので安心です。

長尾 古都里食品 生麩

また、贈り物の場合は「生麩」を一緒に詰め合わせる方も多いそう。愛らしい「うめ麩」や「さくら麩」、夏にぴったりの「青もみじ麩」に「なす麩」、彩り豊かな「あやめ麩」と「もみじ麩」も素敵。(各1本 小250円、大400円)

長尾 古都里食品 生麩

吸い物や鍋物だけでなく、黒蜜やきな粉をかけてもおいしい「てまり麩」(小粒12個入り500円〜、大粒10個入り850円〜)もありますよ。風味良い「よもぎ麩」と、粟の食感がクセになる「あわ麩」(各1本400円)は素揚げや田楽、揚げ出し、焼いて醤油を絡めても格別でした。

長尾 古都里食品 生麩

色とりどりの生麩は、カットするとこの通り。ハレの日の食卓を一層華やかに彩ってくれそうです。
写真の詰め合わせパックは店頭で販売していませんが、催事やイベント出店時には登場するそうなので、見つけたらぜひお試しを。お店に行けないという場合は、HPのオンラインショップからも購入できるので、こちらもチェックしてみてください。

この記事は積水ハウス グランドメゾンの提供でお届けしました。

店舗名

古都里食品(店舗写真

ジャンル

  • スイーツ
  • 食物販店

住所

福岡市城南区長尾4-1-15

電話番号

092-863-2297

営業時間

9:30〜16:00(12:00〜13:00は昼休み)

定休日

土曜、日祝日

メニュー

麩まんじゅう1個120円、生麩(うめ・さくら・青もみじ・なす・あやめ・もみじ)各1本 小250円、大400円、てまり麩 小粒12個入り500円〜、大粒10個入り850円〜、よもぎ麩・あわ麩 各1本400円、贈答箱50円〜

  • ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
  • ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
  • ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
  • ※OSはオーダーストップの略です。
  • ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。

記事に関する諸注意

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