カフェ好きの県外者を連れて行きたい福岡カフェ3選
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ライター久原茂保
カメラマン久原茂保
久原茂保
1973年佐賀県生まれ。2001年より福岡カフェ情報サイト「カフェ・トライブ」を運営。「福岡のカフェシーンの活性化」をテーマに、20年以上に渡り福岡県を中心に数多くのカフェを訪れ、日々取材活動に励んでいる。これまで訪れたカフェは延べ3,000店以上。近年はカフェアドバイザー業やカフェのリブランディング、カフェプロモーションなどカフェ業界の知見とネットワークを活かしたオンリーワンな事業を展開している。
カフェ・トライブ http://www.cafetribe.com/
常に九州のカフェシーンをリードしてきた福岡のカフェ。今なお多くの魅力的な個性派カフェがオープンし、その勢いは止まることを知りません。カフェを目当てに福岡にやってくる方もきっと多いはず。そんな「カフェ好きな県外の方」を連れていきたいカフェを、福岡のカフェブームの黎明期よりカフェ情報サイト「カフェ・トライブ」を主宰し、幾多のカフェを取材し続けてきた「福岡のカフェの達人」こと久原茂保さんに選出してもらいました。
ブラジレイロ(店屋町)
「ブラジレイロ」は昭和9年に創業。「現存する福岡最古の喫茶店」として有名な福岡を代表する喫茶店です。
元々ブラジル・サンパウロ州のコーヒー局が、日本にブラジルコーヒーを宣伝する目的で開業し、当時では珍しいモダンな白亜の空間は作家の火野葦平氏や原田種夫氏など、九州文学の面々も足繁く通うようになり、「福博の文化的サロン」として親しまれてきました。
当初は東中洲にありましたが、昭和27年に現在の店屋町に移転。以来70年以上にわたり博多の人々に愛されています。
地球儀のブラジルの部分からコーヒーカップが飛び出している斬新なデザインのロゴマークのドアを開けると、たちまちコーヒーの芳しい香りが漂っています。店内には螺旋階段があり、階段を上り進むと、やわらかい日の光が差し込む広々とした2階席が出現。
壁には昔懐かしいポスターや絵画、ポートレイトなどが飾られており、優しいクラシック音楽が流れ続けています。
なお、一番奥の壁には創業当時の東中洲時代の「ブラジレイロ」の写真も掲示されており、約90年もの歴史を垣間見ることができます。
「ブラジレイロ」の自慢は自家焙煎のコーヒーと、手作りの洋食と自家製デザートです。
数ある洋食メニューの中でも一番人気なのが「ミンチカツレツ」(1,400円)。先の尖ったラグビーボールのような独特のルックスが特長で、近年SNSで話題にもなっています。
また、自家製デザートもケーキや焼き菓子、そしてパフェに至るまで種類も豊富。
自家焙煎コーヒーも「マイルドブレンド」(480円)、「クラシックブレンド」(530円)などを中心に、老舗喫茶店らしい豊富なラインナップで、洋食やデザートとの相性も抜群なのです!
もちろんコーヒー豆は購入することもでき、店員さんとやりとりしながら好みの味のコーヒー豆を選ぶのも楽しみのひとつです。
近年は「レトロ喫茶店」が静かなブームになりつつあり、現に多くの観光客や訪日外国人も頻繁に来店されているようですよ。
“現存する福岡最古の喫茶店”は、カフェ好きな県外の方にぜひおすすめしたい一店です!
manucoffee roasters クジラ店(マヌコーヒー ロースターズ クジラ店)(薬院)
福岡のエスプレッソ文化の元祖と言えば「マヌコーヒー」を語らずにいられません。スターバックスに代表されるシアトル系コーヒーショップが福岡に上陸し、エスプレッソが世間に浸透しはじめた2003年に福岡市中央区春吉に1号店をオープン。
その美味しいエスプレッソを追求する飽く無き姿勢と、独特のセンスが多くのフォロワーを呼び、福岡のコーヒーカルチャーを牽引する存在として、その名が知れ渡るようになりました。
そんな「マヌコーヒー」の旗艦店として、2017年に薬院駅の裏手にオープンしたのが「manucoffee roasters クジラ店」です。
2階建てビルのまるごと一棟がお店になっており、1階はイエロー・ブルー・マゼンタという色の三大要素が組み合わさったビビッドなカラーリングで構成されています。その一角にはアメリカ・ローリング社製の大型焙煎機「スマートロースター」が据えられており、ここで日々新鮮なコーヒー豆が焙煎されているのです。
また、物販コーナーではコーヒー豆のみならず、コーヒーカップやオリジナルタンブラーといったコーヒーアイテムから、Tシャツなどのアパレル、さらにコーヒーかすを再利用して開発した天然の有機肥料「マヌア」などのオリジナルグッズも充実しており、おみやげにもおすすめです!
ちなみに「クジラ店」という特長的な屋号は、約800年前まで福岡市の一帯は海で覆われ、この場所のそばにある「平尾」という地名もクジラの「平たい尾」から名付けられたんだそう。さらにクジラの祖先は太古の昔は陸上生物で、オオカミのような姿をしていたと考えられるそうです。
そんないにしえの伝説と、オオカミとクジラの関係性にインスピレーションを得て、「クジラ店」という一風変わった店名になったんだとか。キャパシティもマヌコーヒーの中では最も大きな店舗になるので、まさに「クジラサイズ」と言っても過言ではないでしょう。また、エスプレッソに使用している定番ブレンドもその店名に因んで「クジラブレンド」と名付けられています。
福岡のコーヒーシーンの先駆者である「マヌコーヒー」は、福岡に来たカフェ好きの方には必ず訪れていただきたい一軒です。
Connect Coffee(コネクト コーヒー)(天神)
そして最後にご紹介するのは、福岡市中央区天神にある「コネクトコーヒー」です。
ラテアート選手権世界第2位を筆頭に、数々の輝かしい受賞歴を持ち、世界的なトップラテアーティストとして活躍する安藤貴裕バリスタ。その安藤バリスタが、博多区千代にあった「タウンスクエア・コーヒーロースターズ」での6年間の勤務を経て、2017年に満を持して自身の店をオープンしました。以来、その秀逸なラテアート見たさに多くの方が訪問し、一躍人気店となったのです。
こちらがオーナーの安藤貴裕バリスタ。カフェラテをオーダーすると、みるみるうちに素晴らしいラテアートが出来上がります。その美しいクオリティにはただただ驚くばかり。
ちなみに、店名の「connect」とは「コネクション=繋げる」という意味を持ち、コーヒーで人と人を繋げることをコンセプトに掲げています。そんな意味もあって、お店のロゴの「Connect」の「C」の文字を囲んだ「○」は人との輪を繋げる、「t」の文字が「+」と表記されているところは「コーヒーと人を繋ぐとこと」を表しているのです。
安藤バリスタは、ラテアート技術の素晴らしさだけでなく、温厚で人当たりの良い性格も魅力のひとつ。気さくに話しかけたり、お客さん同士を繋げたりすることで、まさに「コーヒーと人を繋ぐとこと」を日々実践されています。
こちらが安藤バリスタの代表的なラテアート「アンドリ」。水面に浮かぶ白鳥をイメージしています。世界的ラテアーティストの美しいラテアートは、きっとカフェ好きさんを魅了すること間違いなしでしょう!
また、季節ごとのシーズナルドリンクやスイーツなども充実しており、SNSでも話題になっています。さらに予約制のラテアートセミナーも定期的に開催されており、安藤バリスタ直々のレクチャーでラテアートにチャレンジすることもできますよ。
地下鉄天神駅から徒歩10分ほどとアクセスも良いので、天神観光がてら気軽に立ち寄れる立地も魅力ですね。
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店舗名
ブラジレイロ(店舗写真)
ジャンル
- カフェ
住所
福岡市博多区店屋町1-20
電話番号
営業時間
10:00~OS18:30
定休日
なし
席数
- カウンター3席
- テーブル1F5席、2F43席
個室
なし
メニュー
ミンチカツレツ1,400円、クラシックブレンド580円、ガトーショコラ450円
喫煙について
店舗名
manucoffee roasters クジラ店(マヌコーヒー ロースターズ クジラ店)(店舗写真)
ジャンル
- カフェ
- コーヒー
住所
福岡市中央区白金1-18-28
電話番号
営業時間
10:00〜19:00
定休日
なし
席数
- テーブル50席
個室
なし
メニュー
アメリカーノ 580円、マヌラテ 680円、チーズケーキ 360円
喫煙について
店舗名
Connect Coffee(コネクトコーヒー)(店舗写真)
ジャンル
- カフェ
- コーヒー
住所
福岡市中央区天神5-6-13
電話番号
営業時間
12:00〜22:00(日曜・祝日11:00〜18:00)
定休日
火曜
席数
- カウンター8席
- テーブル7席
個室
なし
メニュー
カフェラテ570円、ドリップコーヒー450円、抹茶テリーヌ550円
喫煙について
- ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
- ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
- ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
- ※OSはオーダーストップの略です。
- ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
- ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
- ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。
記事に関する諸注意
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