私、この店、大好きなんです【4】
おひとりさまにもやさしい、寿司で飲める気軽な居酒屋
公開日
最終更新日
ライター宮岡朋治
カメラマン平川雄一朗
「おいしい料理を出すのは当たり前。それに加えて、お客様の前に積極的に立つこと。それを、店員たちに教えています」今回、記事を執筆するにあたり、店主の渡司将一郎さんに「普段心がけていること」を聞いて、自分がこの店に頻繁に通うようになった理由に合点がいった。
いい歳して、一人で飲みに行くのは苦手だ。もともと人見知りで、店員や他の客に話しかけることはしない。優柔不断で注文にも時間を要し、それだけで疲れてしまう。そんな状況でいただく料理や酒は味気なく、せっかくの美味しさが損なわれているような気がするのだ。
だが、この店は違った。去年秋、遅い時間の帰宅途中に空腹に耐えかねて飛び込んだ。「インスタグラムで見かけた店名が記憶に残っていたから」というだけの理由で。生ビールが運ばれ、一口つけるなり「きょうはこんな遅くまでお仕事ですか?」と店員が話しかけてきた。そこから、彼女もお酒が好きで、祖父は荒戸(福岡市中央区)で漁師をしていることなどを知るまで、時間はかからなかった。ぼくが注文した「とりの手羽先と大根のだし煮」が「あじふらい」と並ぶ、この店の人気ツートップだということも。おまけに「残っただし汁で雑炊もできますよ」と、一見客のぼくにいきなり裏メニューまで教えてくれた。
「雑炊」はまた次回来た時の楽しみに取っておくとして、〆に何かいただこうとメニューを開くと、最終ページは寿司だけに割かれている。それもそのはず、渡司さんは独立前の10年余りをここからほど近い西新の名店「福ずし」で過ごした寿司職人。「きょうのおすすめのネタは何?」“漁師の孫”に尋ねると「イワシですね」と即答。果たして運ばれてきたそれは、脂が白身全体を覆い、鉛のような鈍い輝きを放っていた。ちょうど飲んでいた、ひやおろしの純米酒とも見事に調和。忘れられない、初訪問となった。
それ以来、友人、職場の同僚、取引先……。あらゆる周囲の人を誘ってはここを訪れている。もちろん、ここなら一人で来ても楽しめる自信がある。
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店舗名
いつも月よに米のめし(店舗写真)
ジャンル
- 居酒屋
住所
福岡市早良区高取2-18-6藤崎センタービル1F
電話番号
営業時間
18:00〜OS翌5:00(月曜は〜OS23:00)
定休日
火曜
席数
- カウンター4席
- テーブル14席
個室
なし
メニュー
刺身3種盛り980円、豪華刺身6種盛り2,880円、あじふらい自家製タルタルソース添え580円、ごまさば880円、とりの手羽と大根のだし煮580円、旬すし盛り1,500円、鯛のだし茶漬け750円、自家製煮あなご棒すし900円、
喫煙について
- ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
- ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
- ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
- ※OSはオーダーストップの略です。
- ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
- ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
- ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。
記事に関する諸注意
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