スパイスカレーブームに後押しされて、ここ数年で一気に認知度が高まった「ビリヤニ」。2020年ごろから東京圏を中心に専門店が増え、“冷めても美味しい”という理由からテイクアウトやデリバリーメニューとしても人気に。福岡でも本格的なビリヤニを味わえるお店が増えているので、「UMAGA」スペシャルエディター・森絵里花さんに食べ比べてもらいました。
ところで、ビリヤニとは?
ビリヤニはインドやパキスタンといった南アジア地域で食べられているお米料理。「インディカ米」の最高級品種である香り米「バスマティライス」を、肉や野菜、スパイスと共に調理する炊き込みご飯のような一品です。
現地では結婚式といった大勢が集まる祝いの日や、イスラム教の「金曜礼拝」の後に食べられているごちそう。日本人がハレの日にちらし寿司を食べるのとちょっと似ていますね。作り方や具材は地域によって異なり、「カッチ式」や「パッキ式」といった調理法があるそう。今回はそんな点にも注目してみました。
間借りの注目店「リ・バスマティ」
まずは、注目の新店「Riz basmati」(リ・バスマティ)へ。「curry&bar kachina」(城西)を間借りして、11/4より営業を開始したビリヤニとスパイスつまみが楽しめるお店です。営業日はインスタグラム「@riz_basmati0404」で告知し、基本はDMでの予約制となっています。
オープン初日に味わったのは「パッキ式」で作られた「チキンビリヤニ」(ライタ、チャツネ付き)。「パッキ」とは“調理された”という意味で、最初にグレービー(カレー)を作り、その上に湯取りしたお米を重ねて炊き込むタイプのビリヤニです。
グレービーがしっかりと染みた面と、米が白いままの面があり、食べる箇所によって味わいに変化があるのが楽しい! その他、カッチ式で作るビリヤニなど、日によって様々なビリヤニが登場するようなので、今後も目が離せません。
「ワナッカム」で魚のビリヤニを体験
「インド食堂ワナッカム」(清川)は、土日などの週末にビリヤニが登場します。この日味わったのは、魚を使った「サーモンビリヤニ」(写真はカレーセット)。皮がカリッ、身がふわっとしたサーモンもスパイスによく合います。
このサーモンビリヤニは、ヨーグルトやスパイス、ハーブで漬け込んだ生の食材を、湯取りしたバスマティライスと共に炊き上げる「カッチ式」のようです。
「カッチ」は“生”という意味で、肉など主となる具材に予め火を入れないということですね。ビリヤニで有名なインドの都市「ハイデラバード」特有の作り方だそう。「ワナッカム」ではチキンやマトンの「ハイデラバディビリヤニ」をはじめ、様々なビリヤニが登場します。持ち帰り用の冷凍ビリヤニも販売していますよ。ビリヤニの日はインスタグラム「@ vanakkam_indoshokudo」で確認を。
「ユスフザイ・ハラール」で本場の味を
東区のビリヤニといえば「ハラールフード マルハバ」(筥松)が有名。しかしもう一軒、本場の味と雰囲気を楽しめるお店「ユスフザイ・ハラール」(多の津)も忘れてはいけません。「チキンビリヤニ」(ライタ・サラダ付き)は700円と手頃でボリューム満点。テイクアウトもできます。こちらは、パキスタン定番の「シンディービリヤニ」のようで、お米がオレンジ色に染まっており、スパイスが効いた辛めの味付けも特徴です。
パキスタンのビリヤニはインドのビリヤニよりも油っぽさがなく、いつまでも食べ続けられそうな素朴な美味しさだと感じました。また日曜日は、1人1,500円のブッフェ営業に。数種の煮込み(カレー)、チキン、ナン、プラオなどのパキスタン料理を多彩に味わえます。インスタグラム(@ yousafzaihalal)で、メニュー内容をチェックして出かけてみてください。
「プラオ」は具材やスパイスを入れて煮込んだだし汁で生のバスマティライスを炊き込んだお米料理です。ビリヤニよりもスパイスの種類が少なく、辛味の少ないホールスパイスを使うのが基本。とはいえ、ビリヤニとの明確な違いは現地でもはっきりと定義されていないそうです。
「クボカリー」のビリヤニをデリバリー
大名と大楠に店を構える「クボカリー」では、「特製チキンビリヤニ」をレギュラーメニューとして提供しています。店内で味わえるだけでなく、テイクアウト、デリバリー(Uber EatsやDiDi Foodなど)にも対応。カレーソースとライタ(ヨーグルトサラダ)が付いているのも嬉しい! バスマティライスを鶏のだし汁で炊いているそうで、旨味がぐんと力強い気がしました。
「ぐるぐるスパイス」の簡単キットに挑戦
ビリヤニ熱が高まった私は、遂に自分でもビリヤニを作ってみることにしました。材料を一から揃えるのは大変そう……と思っていたら、ネットでこんなものを発見。ビリヤニの普及活動を行う「ぐるぐるスパイス」が販売する「お家でつくれる簡単ビリヤニキット」です。バスマティライス、調合スパイス、特製レシピが付いて1,000円(4人前・送料込み)とはお得ですね。
自分で用意するものは、鶏モモ肉とタマネギ、油のみ。作り方は至って簡単で、タマネギ、鶏肉、スパイスを順に炒め、上から茹でたバスマティライスを重ねて蒸らすだけ。米を炊き込まなくていいレシピなので失敗がなく、初心者も安心です。タマネギをしっかりと飴色に炒め、上にも散らしたら本場感が出てより美味しかったです。
「ザエカ」(舞鶴)、「106サウスインディアン」(今泉)、「ハイダル」(警固)、「ゼリージュ」(谷)などにも、レギュラーメニューとしてビリヤニがあるようなので、みなさんもぜひ食べ比べてみてください。
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- ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
- ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
- ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
- ※OSはオーダーストップの略です。
- ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
- ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
- ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。
記事に関する諸注意
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