






〈Made in KYUSHU 物語〉できたてめんたいと釜炊きご飯。究極の博多ランチ見つけました
記事検索
人気記事ランキング
〈Made in KYUSHU 物語〉できたてめんたいと釜炊きご飯。究極の博多ランチ見つけました
〈居心地抜群の大衆酒場〉多彩な料理から寿司まで楽しめる薬院六つ角の名酒場
〈博多駅直結の魅惑のグルメ〉列車に乗る前に買いたい駅グルメ4選
〈博多駅直結の魅惑のグルメ〉博多駅で買う、博多みやげの決定版
福岡の人気イタリアン「Cernia」、田主丸移転の真相
〈博多駅直結の魅惑のグルメ〉「博多めん街道」の地元で愛され続ける人気店4選【豚骨編Part1】
〈Made in KYUSHU 物語〉できたてめんたいと釜炊きご飯。究極の博多ランチ見つけました
舞台は薬院から清川へ。「磯ぎよし」新業態、角打ちも誕生!
ナポリピッツァの名店から、イタリア野菜の生産者に転身
福岡の人気イタリアン「Cernia」、田主丸移転の真相
魅力満載! 4月29日オープンの「天神イナチカ」
6月30日までのコラボ麺。 ラーメン×鮨の「クボそば」とは?
〈博多駅直結の魅惑のグルメ〉博多駅地下の食堂街は地元の人気店が大集結!
福岡の人気イタリアン「Cernia」、田主丸移転の真相
〈2021〜2022年〉福岡最旬スイーツ手みやげ5選
魅力満載! 4月29日オープンの「天神イナチカ」
〈Made in KYUSHU 物語〉できたてめんたいと釜炊きご飯。究極の博多ランチ見つけました
〈酒場ポテサラ巡り〉「鮨・酒・肴 杉玉」の「杉玉ポテトサラダ」
記事検索
全国に名高い焼鳥天国・福岡県ですが、(水炊きはさておき)「焼鳥ではない鶏料理」の魅力を伝える店も増えています。それを語るときに欠かせないのが「ぢどりの宴屋」。ほぼ全てのメニューを地鶏料理が占める居酒屋で、愛好家の信頼も厚いこの道32年のパイオニアです。
薬院六つ角のセブンイレブンと隣り合う店舗は、いまや界隈屈指の老舗。風景に溶けこみすぎて危うく見落としかけましたが(笑)、昭和感たっぷりの店構えには懐かしい和やかさが漂っています。大きく手書きされた「宴屋」の文字も良い味わい。
店内にはカウンター、テーブル、掘りごたつ席があり、徐々に客たちの笑顔で埋まっていきました。1990年の創業当時、福岡ではこの種の地鶏料理店は珍しく、「焼鳥はないの?」「地鶏って硬いね」などとかなり苦戦を強いられたそう。それでも創業者の仲道弘高さんは、自身が「うまい」と信じる鶏料理を粘り強く出し続け、ついには多くのファンを掴んだのです。
その「宴屋」の歴史は、昨年から山下雄一郎さんに受け継がれています。仲道さんが東京・西麻布に出した店に専念するため、ここで20年働いていたベテラン料理人の山下さんに経営権を譲ったのです。「今でも大将と情報交換し、新たな料理のアイデアを練っています」と山下さん。先代が惚れこんだ朝引きの「さつま地鶏」に手間と愛情をたっぷり注ぎ、素材のうまさに溺れそうな美味を披露してくれます。さて、今夜はどんな頼み方で攻めていきましょうか?
普段なら看板料理の「ももサイコロ焼き」(1,350円)から始めるところですが、この日は幸運にも“本日のおすすめ”に数量限定の「もも焼き 骨付き」(1400円前後)を発見!
宮崎の郷土料理「地鶏の炭火焼」の再現ですが、もちろんただ焼けば良いわけじゃありません。丁寧にスジを取り、鶏の個体差を見極めながら火加減を微調整。網の上で一気に焼くことで、家庭ではマネできないふっくら感と、猛然と食欲を促す燻製香を生むのです。しかも骨周りの肉とあって味が濃く、したたるような肉汁にも感激。ナイフを使わず、うま味の凝縮した塊に一気にかぶりつきました。
朝引きならではの鮮度に唸ったのが「朝びきレバーのレア焼き ねぎ塩ダレ」(700円)です。刺身でもいけるレバーを軽く炙り、ごま油ベースの特製ソースを乗せて食すと、上品な風味と舌触りが口の中で楽しく暴走。「ウチのレバーが美味しすぎて、よそではずっとレバーを食べてないんです」と笑う山下さんの一言に、十分な説得力を与える是非モノの逸品でした。
1品めの「骨付き」のように、ダイナミックな食べ応えの料理が多いのも「宴屋」の特徴。完売御礼も珍しくない「地鶏のぼんじり」(700円)はその好例で、銀杏サイズの串焼きネタを見慣れた身には「こんなに大きい部位だったの!?」と驚くしかありません。コリッと軽い歯触りに加え、脂のこってり感やえぐみが抑えめなのも高得点。
「地鶏もつのチリソース煮込み」(850円)は、個人的に一番ツボった創作料理。片栗粉をまぶしたレバー、ハツ、砂ずり、モモ肉を揚げ、自家製チリソースを絡めたものです。いろんな部位を楽しめるお得感があるし、塩味系の料理が続くなか、甘めのチリソースが良い“味変”になってくれました。このソース、白米にかけてもイケるのでは?
とにかく何を頼んでもハズレなしの強力打線。地鶏一辺倒のメニューでも多種多彩で飽きさせず、店名に偽りなしの“宴”をしっかり堪能できました。5時間以上かけて取るという、自慢の鶏ガラスープを使った麺類も気になるところです。
派手さやモダンさはないけれど、生真面目な仕事で確かな口福をもたらす大衆居酒屋。そんな良心的な店が「いつもそこにある幸せ」を、ちょっぴり噛み締めたりする一夜でした。
店舗名
ぢどりの宴屋
ジャンル
住所
福岡市中央区薬院2-2-19 IJCビル1F
電話番号
営業時間
17:00~フードOS23:00、ドリンクOS23:30
定休日
日曜
席数
個室
なし
メニュー
梅ささみ850円、ハツ塩焼き750円、地鶏もも唐揚げ650円、地鶏大手羽唐揚げ450円、地鶏スープのつけ麺850円、地鶏雑炊950円
記事に関する諸注意
人気記事ランキング