警固のニューフェイス！天然酵母のシナモンロールと焼き菓子の店

今年5月、けやき通りから一本入った静かな場所にオープンした「五月のシマ」。連日、シナモンロールを目当てに開店直後から行列ができていると聞き、甘いもの好きとしては行っておかねば！と使命感を持って訪ねてみました。

実はここ、昨年赤坂に移転したワインバー「ile（イル）」の跡地。「ile」の店主・島由美子さんと薬院のベーカリー「loma」のシェフの奥様で、「loma」で焼き菓子などを作っていた溝口さつきさんが、コロナ禍をきっかけに「お昼に何かしたいね」と意気投合し、喫茶スタイルでオープンしたのだとか。ちょっと不思議な店名は、さつきさんと島さんのお名前から付けたものなんだそう。ドアを開けると、こぢんまりとしたお店いっぱいにシナモンとシュガーの甘い香りが満ちていて……はぁ〜幸せ。

オープン直後にお邪魔したので、ショーケースには焼きたてシナモンロールやパイ、マフィンなどがたくさん並んでいました。「11時〜12時半あたりまでどんどん焼いていくので、早い時間がおすすめですよ」とさつきさん。

こちらのシナモンロールは、しっかり大きく四角い形が印象的！　「ふわふわ系というよりは、どっしりとした味わいが好きで、さらに地のものを使って健康的で美味しいものを作りたかったんです」と話すさつきさんが選んだのは、福岡県産の全粒粉。さらにうきはの「もみじ卵」を使い、自家製天然酵母でじっくり発酵させるシナモンロールを、常時5〜6種類ラインナップしています。「プレーン」（518円）を一口食べると、たっぷり練り込まれたシナモンの濃厚な風味がふわふわ〜っと広がり思わずニンマリ。全粒粉ならではのぎゅっと凝縮されたようなどっしり感のあるシナモンロールは食べ応え満点です。「プレーンやエスプレッソが入っているものは甘さ控えめ、逆にホワイトチョコレートが入っているものなど、とことん甘さを楽しめるタイプも用意しています」とさつきさん。

その名の通りしっかりラムを効かせた「大人ラムレーズン」（680円）、甘酸っぱい「甘夏&ホワイトチョコ」（648円）も人気だそう。土・日曜のシナモンロールは、インスタDMでの予約が基本なので、ぜひチェックしてみてください。

その他乳製品や動物性食品を使わないヘルシーな「ヴィーガンパイ」（540円〜）もおすすめです。パイはサックリとした食感で、香ばしいアーモンドと豆乳を使ったクリームと、甘夏や苺といったフルーツとのハーモニーが絶品！　全粒粉100%で作る焼き菓子も数種あり、人気の「プレーンマフィン」（378円）は、口のなかでほろっとほどけるような食感でこちらもしっかり満足感があります。

またぜひ味わって欲しいのが、常時2種ほどあるイートイン限定メニュー。今回は「福岡県産全粒粉ルーネベリーケーキのバニライアイスサンド」（648円）をオーダーしました。野いちごにカルダモン、シナモンなどスパイスをたっぷり使ったスケーキに、ラズベリーのソースと生クリームを挟んでいて、絶妙な酸味と甘味のバランスがたまらない一品です。

一緒にいただいた「レモンミントチャイ」（715円）は、チャイ独特のコクの後に清涼感が広がっていく感じが心地よく驚くほど美味。チャイ以外にハーブティーなども好評なので、ゆっくり店内でいただいてみては？

店内にはオリジナルの茶葉や糸島の陶芸家・高須健太郎さんの素敵な器も並んでいるので、お菓子以外にもいろいろお買い物したくなっちゃうのが困りもの（笑）。夏はかき氷も登場する予定だそうで、ますます目が離せません。ちょっと立ち寄りたくなる、お気に入りのスポットがまたひとつ増えました。