グランドメゾン presents 「ハレの日の手みやげ」【第9回】
【福岡 手みやげ】かわいい顔の実力派。グラシエが作るリッチなアイスケーキ
四季折々の特別な日に選びたい、大切な人へ心を込めて贈りたい――。それが「ハレの日の手みやげ」。こだわりのおいしさや作り手の思いが詰まった福岡の逸品を紹介していきます。
第9回目の手みやげは、まだまだ暑いこの季節に贈りたい「アントルメグラッセ」(アイスケーキ)。白金の「Patisserie Glacier A7」が手がける、とっておきの名物をご紹介します。
白金の交差点の角地にある「Patisserie Glacier A7」(以下、A7)は、今年16年目を迎える人気店。店名には「パティスリー」に加えて「グラシエ」と掲げられていますが、これはフランス語でアイスクリーム職人やアイスクリームなどの氷菓店を意味します。さらに「A7」はフランス語で「ア・セット」と読み、フランス中部のリヨンから南のマルセイユまで繋がる高速道7号線のことを指しています。夏のバカンスシーズンになると、太陽が降り注ぐプロヴァンス地方を目指すたくさんの車が南下してくることから、別名「太陽の道」とも呼ばれているそうです。
“A7”を通る時のように、期待や高揚感を持ってお店に来ていただきたい――。そんな思いが店名に込められている通り、「A7」を訪れるとたちまち笑顔になってしまいます。店内には甘い香りが漂い、ショーケースには煌めくプティガトー、棚には丁寧に作られた焼き菓子、奥にはアイスクリームのショーケースが据えられており、見ているだけでもドキドキ、ワクワクが止まりません。
笑顔で迎えてくれたのは、シェフパティシエでグラシエでもあるオーナーの本田拓三さん。子供の頃は料理人志望だったそうですが、大学生時代のアルバイトをきっかけに洋菓子の世界に惹かれ、製菓の道へ飛び込みました。古賀市のフランス菓子店「オーヴェルニュ」で基礎をみっちりと学び、その後は“憧れだった”という福岡を代表するパティスリー「Jacques(ジャック)」に入り、大塚良成シェフに師事します。
そして30歳でヨーロッパへ渡り、ベルギーのブリュッセルやフランス南東部にある古都・ロマン=シュル=イゼールのパティスリー、アルプスのリゾート地として知られるラ・クルーザの老舗「ショコラティエ・モラン」でも修業。さらには、パリの有名店「ラデュレ」で当時の先端技術や洗練された仕事に触れ、南仏・モンペリエにある名レストラン「ラ・コンパニ・デ・コントワール」ではアシェットデセールを学びました。
店舗より提供(左上から右回りに、フランス「パティスリー・ギエ」「ショコラティエ モラン」「ラデュレ」「ラ・コンパニ・デ・コントワール」)
約3年半に渡りヨーロッパで研鑽し、地方と都市にて多様なスイーツ文化や菓子技術を学んだ本田さんは、帰国後2008年に独立。プティガトーや焼き菓子といったフランス菓子に加え、アイスクリームを自身のもう一つのスペシャリテに選んだのでした。
本田さんは、その理由や思いをこう話します。
「ヨーロッパには、パティシエ、グラシエ、ショコラティエ、コンフィズールという4つの資格があり、複数の資格を持つパティシエも数多くいます。そんな技術を活かし、アイスクリームを販売しているパティスリーも多いんですよ。素材選びから組み合わせ、食感のリズム、口溶けの計算といったパティシエの技術をアイスに応用しているので、それはもう格別のおいしさなんです。ベルギーでの修業中にグラシエの仕事に触れ、フランスでは季節を問わず愛されている『アントルメグラッセ』というアイスケーキに強く惹かれました。これを絶対に自分の店で出すんだ!と研究・試作を重ね、そうして生まれたのがこちらです」。
てんとう虫を模った可愛らしい「コクシネル」(3,510円)は、フランスで愛されるアントルメグラッセ伝統のスタイル。福岡県産の苺を使ったストロベリーシャーベットの中には、九州産の純生クリーム、牛乳、天然バニラを贅沢に使用した滑らかでリッチなバニラアイスが入っており、底には口溶け良いアーモンド生地が敷き詰められています。
左奥の「シシリー」(3,510円)は、イタリア産高級ピスタチオで作る濃厚なピスタチオアイスとストロベリーシャーベット、アーモンド生地で構成。右奥の「フラマン」(3,510円)は、マンゴーとフランボワーズのシャーベット、ラズベリージャムを塗った生地が重なります。
アイスやシャーベットは空気の含ませ方から余韻にまでこだわっており、そのままでも、あしらわれた果実やチョコレート、マカロンと一緒に食べても美味。「コクシネル」と「フラマン」は艶やかな「グラサージュ」でコーティング、「シシリー」は霧状のホワイトチョコレートを吹きかける技法「ピストレ」で仕上げるなど、見た目の美しさと口当たり、耐久性にも職人の技が光ります。
「アントルメグラッセ」は前日までの予約制で、バースデープレートやロウソクも付けてもらえますよ。ハリネズミの形をした驚くほどキュートな「エリソン」(3,780円)や、バナナアイス・ラズベリーシャーベット・オレンジパルフェを組みわせたハート型の「クールージュ」(3,888円)もあるので、ぜひチェックしてみてください。
そしてもちろん、カップ詰めのアイスクリームやシャーベット(1個432円)も、夏場で18種類、冬場で12種類ほどをラインナップ。北海道・根釧(こんせん)地区の放牧牛の生乳から作られた新鮮でピュアなクリームの味わいが生きた「北のミルク」や、九州の果物を使ったフレーバー、本田さんのベルギー修行時代の思い出が詰まった「ホワイトビール」など、バリエーションは実に多彩です。中でも人気No1の代表作は、写真右側の「ヴェルコール」。自慢のバニラアイスにコクのあるキャラメルソース、メレンゲ、香ばしいクルミが層になっており、まるでパルフェやアシェットデセールを食べているかのようなおいしさです。
6個・8個・10個・12個が入る「ドライアイス付きの専用保冷箱」(440円)も用意されているので、贈り物にも最適。6〜9月頃まではディッシャーですくったアイス(シングル432円、ダブル594円)をその場で食べることもできますよ。
今回はケーキとアイスクリームの“良いとこ取り”とも言える「アントルメグラッセ」とアイスクリームをご紹介しましたが、「A7」にはまだまだ珠玉のフランス菓子が盛りだくさん。シンプルが故にジェノワーズ(スポンジ生地)やシャンティ(ホイップクリーム)のきめ細やかさが際立つ「シャンティフレーズ」はもちろん、春はあまおう苺が弾ける「フレジエ」、夏は爽やかな「タルトアナナ」、秋には練りパイのタルトを土台に栗のおいしさがほとばしる「モンブランソメ」、新年には「ガレット・デ・ロワ」が登場……と、とにかく年中名品揃いです。
店舗より提供
「ガレットブルトンヌ」(1個259円)をはじめとしたフランス焼き菓子も豊富に並び、おしゃれなギフトボックス入りの詰め合わせ(1,222円〜)もあるので、手みやげに困った時はこちらに駆け込めば安心ですね。
ちなみに、お店のロゴにあしらわれた蝉は、南フランスに伝わる“幸福のシンボル”だそう。「A7」のアイスクリームやお菓子で、大切なあの人においしい幸せを運びませんか?
この記事は積水ハウス グランドメゾンの提供でお届けしました。
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店舗名
Patisserie Glacier A7(パティスリー グラシエ アセット)(店舗写真)
ジャンル
- スイーツ
住所
福岡市中央区白金2-15-1
電話番号
営業時間
10:00〜19:00
定休日
火曜、ほか不定あり
メニュー
カップ詰めアイスクリーム・シャーベット1個432円、アントルメグラッセ(アイスケーキ)1台3,510円〜、シュークリーム253円、シャンティフレーズ542円、焼き菓子1個183円〜、焼き菓子詰め合わせ(1,222円〜)
- ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
- ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
- ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
- ※OSはオーダーストップの略です。
- ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
- ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
- ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。
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