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香ばしくしっとり焼いたひな鳥のローストに、マルセイユ式の濃厚なブイヤベースなど……。本場フランス仕込みの伝統料理やワインが進む一品で、ゲストの舌を楽しませてきた「ピサンリ」。そんな小バコ系フレンチ店として愛されてきた同店が、昨年5月にリニューアルを果たしました。
新たに冠した店の名は「トレトゥール・ピサンリ」。「トレトゥール」は、フランス語でテイクアウトやケータリングを表す言葉。その名の通り、テイクアウトの惣菜、弁当を販売するお店です。
店内へ入り、目に飛び込んでくるのは、カウンターにズラリと並ぶ惣菜の数々。あれもこれも、美味しそう〜!
しかし、ラインナップをよ〜く見てみると……。「がめ煮」「ベトナム風焼きそば」「アコウ煮付け」!? そう、フレンチや洋食だけではないんです。
店主の中島英人さんは、ホテルやフレンチの人気店などで活躍し、渡仏して本場でも腕を磨いたシェフなだけに、これはびっくり。
驚いている私に、中島さんはにっこり。
「もちろん、これまでの経験を生かしたフランスの郷土料理を出すこともありますが、それだけじゃありません。お惣菜屋さんですからね。野菜が主役の料理やご飯に合うおかず、和洋中、エスニック……なんでもアリ! 食べたいものを食べたい分量だけ。子供から大人まで楽しんでもらえるようにそろえています」
約30種以上並ぶ惣菜は、すべて量り売り(端数は切り捨て)。値札には100g単位での価格が記載されていますが、10g単位で購入できます。
「玉子焼き」(1/6カット200円)、「海老フライ」(100g480円)、特製のデミソースがかかる「国産牛のハンバーグ」(100g380円)といった定番のおかずに加え、旬の野菜や魚を使った日替り料理も勢ぞろい。食材のほとんどは、中島さん自ら糸島で買い付けているそう。
また、メインが選べるお弁当は、約12種類をラインナップ。メインのおかずに、6品ほどの副菜、サラダが盛り込まれています。ご飯を白米か雑穀米から選べるのも、嬉しいポイント。
写真は「梅しそ豚ロールカツ弁当」(780円)。中身を見て思わず「わぁっ!」と声を上げてしまったほど、おかずがぎっしりと詰まっています。
ロールカツは衣がサックリ軽く、何層にも巻かれた豚肉は柔らかくてしっとり。味がよく染みたがめ煮やひじきの煮物も、しみじみ美味しいなぁ。
店舗より提供
また、お弁当だけでなく、オードブル(前日18:00までに要予約)も注文可能。2、3人前5,000円から、希望にあわせて作ってもらうことができます。なんと、2、3人前でも12〜14品ほどを盛り込むそう!
コロナ禍において、美味しい料理を気軽にテイクアウトできるお店は、ありがたい限り。しかし、業態変更のきっかけはこのパンデミックではなく、計画は3年以上も前から進めていたそうです。
「約16年間、フランス料理店を続けてきた中で、僕や妻、常連のお客様も段々と年を重ね、求めるものが自然と、少しずつ変わってきたのがきっかけです。特別な美味しさや高級な味よりも、身体に染み入るような美味しさ、毎日食べたくなる味を求めるようになってきました。妻と二人三脚で6年前から始めたお弁当、オードブルが好評をいただいていたこともあり、これを軸に拡張して、もっと自由に料理を作れる店に。世代関係なく、地域の人々に愛される店になりたいと考えるようになったんです」
「リニューアルしてからは、仕事量も、仕入れる食材の量も増えました。しかし、お客さんの流れが読めない状態で料理を仕込んでいた頃より、気持ちはずいぶん楽になったんです。以前は深夜まで営業して、次の日の仕込みのため店に泊まり込むことも多々ありましたが……(笑)。今は生活が朝型になり、家族と過ごす時間も増えました。フランス料理にとらわれずに、食材にあわせて自由に料理できるのもすごく楽しい! それに、お子さん連れやご年配の方など、ご近所の方がふらっと立ち寄ってくれるようになったことが何より嬉しいです。新装開店から1年が過ぎましたが、“地域に根ざした店に”という目標に、どんどん近づけている気がして」
店内に描かれたこちらのアートは、NY出身のアーティスト、ロメロ・クリスさんによるもの。ロメロさんとの出会いも、地域の方との交流がきっかけだったのだとか。
「もう少し落ち着いたら、自家製パンのサンドイッチを復活させたいし、友人が作っている野菜を売るスペースも作りたい。そしていつかは、惣菜で軽く飲める立ち呑みもできたらなぁ……」と、中島さん。
広がる目標に、ワクワクが止まりません。
取材の際に購入した「野菜たっぷりミンチカツ」があまりに美味しくて、再び買いに行きました。表面はサックリなのに、中はふんわり。挽き肉特有のくさみもまったくなく、食後感が軽いのです。気になって半分に切ってみると……なるほど。
たっぷりの野菜が均一に刻まれ、タネに絶妙に空気が含まれていました。一緒に買った海老フライも“ブリンブリン”の食感。ゆで卵やピクルスが細かく刻まれた自家製のタルタルソースももちろん美味しい。
ラインナップは家庭料理でも、やっぱりなかなか真似できない。確かな腕と、細やかな仕事。
「中島さん、やっぱりフレンチのシェフだなぁ」と、唸りました。
※価格はすべて税別
店舗名
traiteur PISSENLIT(トレトゥール・ピサンリ)
ジャンル
住所
福岡県福岡市中央区春吉2−16−12
電話番号
営業時間
11:30〜20:00
定休日
日祝日
個室
なし
メニュー
昼の弁当680円〜、ポテトサラダ100g・230円、がめ煮、華味鳥の唐揚げ各100g・280円、アイリッシュクリームプリン1個280円 ※すべて税別
記事に関する諸注意
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