2024年の立ち飲み、鮨店オープンラッシュは2025年も続く?!
2024年も福岡の飲食業界はいろいろな話題があり、UMAGAでもたくさんのお店を紹介されていました。特に昨年の年末は、一昨年に比べて忘年会の勢いが増していたようです。一昨年の2023年もコロナ禍は落ち着いていたのですが、まだ大勢で集まって飲むという動きは少なかったのですが、昨年はお店を見ていても道を歩いていても、団体客に遭遇することが格段に増えた印象でした。コロナ禍を経て、50人、100人規模の宴会や、はしご酒というスタイルは減っていますが、それでも昨年はかなり宴会需要が戻ってきていたようです。
1年を振り返ると最も印象的なのは立ち飲みの店の増加です。この業態の火付け役である「MEGSTA」が中心となって運営しているイベント「タチノミスト」も昨年7回目を迎えましたし、新しいお店も依然として増えています。昨年オープンしたなかで早くも人気を博しているのは、ワインバー「黄昏」の姉妹店「酒喫茶 白昼夢」と、居酒屋「はまかに」の姉妹店「立ち飲み モンブラン」です。奇しくも両店とも人気店の系列店舗。このように、既存の店が新業態として始めるパターンも見受けられますし、初期費用を抑えやすく、少スタッフで運営しやすいことから1軒目として開業する人もいます。
立ち飲みは屋台のように周りのお客さんとのコミュニケーションをとりやすいということや、フードもドリンクもそれぞれのこだわり、特徴を打ち出していて、そのバリエーションの豊富さも人気の秘密のようです。昨秋開催された「TACHINOMIST7」の参加店舗数が67軒で、参加してない店舗があることも踏まえると、今、福岡には100軒くらいの立ち飲みの店があるのは間違いありません。
立ち飲みとは対極の業態ですが、寿司の開業も多かったように感じました。
「さかい」から独立した「にしむら」、「菊鮨」から独立した「船越」といった高級店は大きな話題となりましたが、実は「高玉」から独立した「和泉」、「ニシムラ・タカシヒト・ラ・キュイジーヌ・クリアテビィテ」から業態を変更した「ニシムラ鮨Toki」といった、1万円台のお寿司屋さんや、それこそ立ち飲みスタイルの鮨店「ぎんりん」、あるいはKITTEのなかにできた鮨と天ぷらが食べ放題の「鮨やハレの日」など、さまざまな業態、価格帯の寿司店がオープンしました。「最近の寿司屋は高くて」という声をよく聞きますが、実は高級店以外の寿司店も着実に増えていて、寿司業態の懐の深さが感じられます。
ちなみに余談ですが、12月、西中洲に唐津の「つく田」の2代目が「鮨ぶんぺい」という店をオープンしています。なんと私と同じ名前です。2024年はドラマ「D&D〜医者と刑事の捜査線〜」で主役・寺島進さんの役名が「弓削文平」でした。「鮨ぶんぺい」の店主のお名前は「松尾文平」ですが、私の場合「聞平」なので、漢字で書くと違うんですけどね。
また、数年前からおにぎりの店も間借りも含めてあちこちにできていますね。
去年、クックパッドの「食トレンド大賞」で2位に入った「パリおにぎり」はまだポップアップ以外であまりみかけませんが、福岡でも流行るのでしょうか。
一昨年、2023年のぐるなび「今年の一皿」にごちそうおにぎりが入っていましたが、コロナ禍にテイクアウト商材が増え、その流れがあるのかないのか、おにぎり業態が注目されているのは確かです。
元々間借り営業していた「海鮮とおむすび」は、昨年、平尾北の西鉄高架横に店を構えました。今年になってから12時前に行ってみましたが5,6組並んでいました。ここはテイクアウトだけでなくイートインもあって、そのカウンターとテーブル席が埋まっているわけですからなかなかの人気です。というか、ぼくが並んで中で食べる間、テイクアウトのお客さんはいませんでした。ここは食堂的に店内で食べる店という認識の方が強いのかもしれません。
最近、うなぎ屋さんが徐々に増えていましたが、昨年は全国チェーンの「成瀬」が福岡にもたくさんオープンしました。すでに福岡市内に9店舗もあるようですから、このペースには目を見張るものがあります。高級店と弁当店や丼チェーンなどの中間価格帯でうなぎを提供し成功を収めているようですが、真価が問われるのはこれからではないでしょうか。
あと、エリアでいうと2024年に動きが活発だったのは天神南(渡辺通)です。なかでも相変わらず焼鳥「六三四」グループは絶好調で、一番新しいのは昨年10月にオープンした焼肉業態の「六笑」。あの狭いエリアでの集中出店、しかもいずれも繁盛してるってすごいですね。
このエリアの活況は当分続くと思いますが、その延長ともいえる奥春吉(とぼくが勝手に言ってます)も徐々にグルメ度が増して言っています。私の定義では、「奥春吉」というのは、桜十字病院からキャナルシティに伸びている道路から住吉通りまでのことなのですが、この通りが開通して以来、いろいろと店ができてきました。私が通っているワインバー「キネマの月」、同じ春吉から移転してきた「みかん」、水炊き「橙」出身の「鳥千代」、大楠から移転してきた「天ぷら nasubi」などなど。今年はある超繁盛店の2号店もこのエリアにオープンするそうです。このエリアはまだまだ古い民家やビルが多く、今後建て替えでビルが建ったり、古民家リノベで店ができたりすることは想像に難くありません。
このエリアについては、また改めてくわしく書きたいと思います。
さて、2025年の福岡にどんな店ができるのか、どんな業態が流行るのか楽しみですね。
類似の記事
- ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
- ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
- ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
- ※OSはオーダーストップの略です。
- ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
- ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
- ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。
記事に関する諸注意
- ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
- ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
- ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
- ※OSはオーダーストップの略です。
- ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
- ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
- ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。
人気記事ランキング
- 24時間
- 1週間
- 1ヶ月