焼鳥の「へて」が開業サポート型不動産会社をスタート

大名の焼鳥店「へて」といえば、同じビルに３軒、向いのビルに１軒と徒歩1分以内に４軒展開する繁盛店です。その「へて」がまたしても向いのビルに新たな店舗を出したというのでお邪魔したのですが、聞いてきた場所に来てみると、そこにあるのは飲食店ではなく事務所のようです。
待ち合わせていたオーナーの谷脇眞剛さんに聞いてみたところ、
「今度は不動産屋を始めたんですよ」
と笑顔でおっしゃいます。
飲食店が不動産業？　確かに飲食店と不動産屋さんは切っても切れない関係ですが、飲食店から不動産業への展開とはまた意外な方向に進んだものです。
きっかけは10年ほど飲食を続けているなかでお客さんと話をしてると、必ず引っ越しや住んでいる部屋の不満など住環境の話になることが少なくないそうです。そんななかで、店でおいしいものを食べてもらい、楽しい時間を過ごしてもらうだけではなく、もっと違う形でも役に立てないだろうかという思いが積み重なってきたそうです。

そしてもう１つは、福岡の飲食業や後輩達に役立てることがないだろうかということ。その試みとして、開業する人たちにいいテナント物件を紹介するともに、自分が10年間試行錯誤してきた飲食のノウハウを提供するということを考えたのです。
「一般の人にはわかりづらいでしょうけど、飲食店の開業って判断しないといけないことが山のようにあるのですが、いくら飲食店で料理や接客のスキルをみがいても、そういうことってわからないことだらけなんです」
確かに、不動産屋さんで物件を紹介してもらっても、それを見極めるポイントにしてもそうですし、居抜きや退去時の押さえておくべきこともわからないものです。
たとえば居抜料。これって、ある意味“いい値”であって、同じような場所の同じような物件でも全然違うことがままあるのです。しかし、それが適正なのかどうか。あるいは高めだけど様々な状況からみて決めた方がいいのか、あるいは値引き交渉をどの程度してもよいのか。そのようなことも、誰に聞けばいいのかわかりませんし、くわしい人が周りにいるとも限りません。
また、金融機関からお金を借りるにも、ただ書類を出せばよいということではなく、実は知ってる人は知ってるテクニックもあります。
さらに物件が決まった後も、厨房設備で何が必要かというようなことは経験上わかりますが、設計者から出てきた図面の見方、収支構造の計算、取引業者の選定の仕方などなど。本当にたくさんの初めて体験することがあります。
「HETE総合不動産」では物件の紹介だけではなく、そういう、言ってみればコンサルティングのようなことを、時間の許す限り無償でお手伝いしたいというのです。

これは心強いし、こんな不動産屋さんは聞いたことがありません。
飲食のコンサルティング会社もありますが、もちろん有償ですし、なかには机上の論理をふりかざす会社もあります。しかし、「HETE」の場合、実際に０から店を立ち上げ、いろいろとうまくいかないことを克服し、結果、10年で4軒の繁盛店を作り上げ現在も続いているところが、親身になってアドバイスしてくれるのですから、説得力もありますし、リアルに役立つことばかりに違いありません。
これから飲食店を始める人は、相談しない手はないのではありませんか。

HETE総合不動産
福岡市中央区大名1-3-32ラ・コルテ大名201
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