博多駅筑紫口まで３分。飲まずにはいられない会社員のパラダイス

数多くのオフィスビルや巨大な合同庁舎などが建ち並び、夕刻ともなれば定時を終えたサラリーマンや公務員などの勤め人が一斉に家路へ着く博多駅筑紫口界隈。仕事の疲れをいやすための一杯を求めるお客さんに応じて、安価な料理と酒を提供する大衆酒場のメッカでもあります。
多くの店が17時からの開店ですが、いっときも待ちきれない呑兵衛たちのために毎日16時から店を開けているのが「酒処 あかり」です。

開店と同時に店に飛び込むと、店内にはすでにうまそうな匂いが漂っています。その正体は、カウンターに設えられた大鍋で湯気をたてながらグツグツと煮込まれている名物の「もつ煮」。
さらに冷蔵ショーケースには、セルフサービスの「酢もつ」や「おきゅうと」「鰯の南蛮漬け」など300円から400円台の一品料理がズラリ！　はやる気持ちを抑えながらカウンターに座り、何はともあれ「とりあえず生！」からスタートするとしましょう。

トップバッターは、やはり名物の「もつ煮」（480円）から。醤油味でじっくりと煮込んだ牛もつもさることながら、旨味が染みだした出汁をたっぷり吸い込んだ豆腐が主役級の存在感を示しています。さらにトッピングで加えた「煮玉子」（110円）も、名脇役のバイプレーヤー。これだけで軽く生ビール１杯いけちゃいますね。

「もつ煮」と並ぶ二大看板メニューのもう一つ、「手羽先」も外せません。カラッと素揚げにした「白」は塩コショウのシンプルな味付けで、タレに漬け込んだ「黒」は甘辛い味がクセになりそうな美味しさ。揚げたてのアツアツを手づかみでかぶり付いてほお張れば、さらに生ビールが進んでしまいます。（1本130円・写真は4本セット500円）

とりあえずの生ビールから二大看板メニューを制覇した後は、じっくりとメニューを再点検。すぐに出てくるおつまみから、炙りもの、揚げもの、炒めもの、焼きもの、〆のご飯ものまで、なんと70種類以上ものバリーションあります。
その中から選んだ「牛サガリわざびまみれ」（650円）は牛サガリをわさびと一緒に炒めた料理で、ピリッと辛いわさびの風味がお酒に合う逸品。ドリンクメニューもビールの他に各種サワー、芋・麦・米・胡麻・黒糖などの焼酎、日本酒、ハイボール、梅酒にワイン、さらにノンアル飲料まで加えると約50種類のラインアップが揃っています。

一品料理のクオリティも総じて高く、最高値のメニューでも750円の「サーロインステーキ」というコスパの良さはまさに庶民の味方。定番料理のほかに写真の珍しい豚のタンの皮を使った「タン皮ポン酢」（450円）など日替わりの数量限定メニューもあるので、気軽に尋ねてみてくださいね。

16時の開店から２時間も経った18時頃には、近隣のサラリーマンで満席になるほどの人気ぶり。駅まで徒歩３分の近さなのでJR、地下鉄ともに終電ギリギリまで飲める安心感もあり、博多駅筑紫口エリアを代表する大衆酒場です。
博多駅をはさんで反対側の駅前２丁目にはほぼ同じ内容の姉妹店「二丁目のあかり」もありますので、TPOに応じて使い分けを。