






〈Made in KYUSHU 物語〉できたてめんたいと釜炊きご飯。究極の博多ランチ見つけました
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数ある牛肉の部位でも、タンやテールには魔性めいた独特の美味しさがありますよね。その食欲を満たすなら、「タンテール 富士」ほどふさわしい店はありません。その看板に偽りなし。九州産黒毛和牛のタンとテール料理がずらりと並ぶ、肉愛好家にとって「聖地」の一つです。
「富士」のルーツは、今はなき春吉の人気肉料理店「博多かね萬」。そこで研鑽を積み、師匠の卓越した技を受け継いだ瀧内雅紀さんが2002年に構えた店です。
「牛肉は包丁の入れ方次第で味が変わる繊細な食材。だから肉を扱う料理人は、最初の瞬間から全体の状態を把握できなきゃいかんのです」。どこを切り取っても“牛肉愛”と職人の矜持が漂う瀧内さんの言葉には、「この人になら任せて安心」と予感させる力がありました。
「上タン焼き」(1,870円)と並ぶ看板料理「テール塩焼」(中/1,480円)を食べた途端、予感は確信に変わります。握り拳サイズの骨にたっぷり付いた肉は、カリッと表面を焼いた香ばしさも、弾むような歯応えも絶品。骨ごとむしゃぶりつきたくなる最高のうまさでした。
風味に全然えぐみがないのも高得点ですが、そのために「茹でる、血抜きする、洗う」の下処理を徹底的に繰り返すとか。「そうしないと血の臭みで食べられたもんじゃないから」と、こともなげに言う瀧内さん。でもそんな日々の努力に、食材や客に対する誠実さを見るのは僕だけでしょうか。
今回ご紹介する「テール鍋」(1人前2,420円/写真は2人前)も、この特製テールを使った逸品です。まず運ばれるのは、ゴロリとしたテールが浮かぶ黄金色のスープ。こまめに温度調整をしながら、テールと野菜を2日がかりで炊いた労作です。週3回に分けて少量ずつ仕込んでおり、しかも1回あたり牛7頭分のテールを使うという豪快さに驚嘆! 濃密な旨みエキスを凝縮した、贅沢極まりない傑作スープなのです。
これに野菜や豆腐を加え、ひと通り火が入れば完成です。さっそく箸を伸ばすと「まずはスープを飲んでみて」と瀧内さん。「これ実は、肉よりもスープを楽しんでほしくて考案した鍋なんです」
それに従い、水炊きよろしく一口すすると、純度の高い滋味が一気に花開きました。野性味があるのに上品という、真逆の要素が溶けあい生まれた奥深さが実に秀逸。とともに、エネルギーのようなものが細胞に浸透し、活力が湧きあがる気がしました。「やっぱり元気が出るよね、牛肉は」と瀧内さんが頷きます。野球選手などプロのアスリートの常連が多いのも、こうして身体に“喝”が入るからかもしれません。
「スープが主役」でありながら、出汁をたらふく吸ったテールもやっぱり魅力的。程よい弾力を保ちながら、塩焼きとは違ったとろける舌触りがたまりません。脂まで美味しい、延々とつつきたくなる味でした。
締めは雑炊もありますが、瀧内さんのおすすめはちゃんぽん。コクのある麺をツルッと平らげ、大満足の鍋はたちまち空になりました。黒毛和牛の希少部位をふんだんに使う、他のどんな鍋にもないこの贅沢感。値段に十分見合った価値あるうまさだと思います。
「原価も手間もすごくかかるけど、こうやって喜んでもらえるからやめられないよね。開業以来、ずっと値上げもしていません」。ここに集う客たちの悦びを支えているのは、61歳の職人の侠気(おとこぎ)でした。
また、瀧内さんが「私が好きなもんで」と片っ端から仕入れる焼酎も「富士」の楽しみの一つです。揃えも揃えたり、その数なんと約250種! 焼酎党の心をくすぐる超・強力打線が待っています。
店舗名
タンテール 富士
ジャンル
住所
福岡市中央区 赤坂 3-13-33 プランドール赤坂 1F
電話番号
営業時間
17:00〜OS22:00
定休日
月曜、月2回日曜
席数
個室
4〜8名
メニュー
テールスープもつ鍋1,628円(1人前)、テールスープ餃子1,045円、サガリ焼き1,870円、究極のスモツ605円、やきめし770円
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