この冬、蕎麦屋で鴨鍋を楽しみたい!【4】

美しい艶の鴨肉に惚れ惚れ! 名店の隠れたメニューに舌鼓

公開日

最終更新日

ライター鹿毛望

カメラマン鹿毛望

荒戸

石挽き手打ち蕎麦 木曽路

  • x
  • LINE
UMARABI 新規会員登録はこちらから

街の中心からは少し離れているけれど、ちょっと足を伸ばしてでも行きたくなる個性的な店が点在する荒戸エリア。今回伺った「木曽路」もそんなお店の一つ。福岡で本格的な蕎麦を味わえる重鎮的存在です。

店舗より提供

しかし今回はコースで予約していたので、さらに奥の部屋へ案内してもらいました。こちらはコース専用の部屋で、グッとムーディーで大人の雰囲気。ほどよい緊張感のあるプレミアムな空間にワクワクが止まりません。

実は、「鴨鍋コース」(1人前5,900円/写真は2人前)は、メニューには載っていない、知る人ぞ知る特別メニューなんです! 鴨鍋に、前菜の盛り合わせやそばがき、蕎麦が付いて、2人前から予約可能です。

まずは「前菜の盛り合わせ」からいただきました。鴨のローストは、柔らかかく、これから食べる鍋への期待が高まります。自家製からすみも濃厚! 粕漬けは噛むほどに味に深みが出て……板わさもほうれん草のおひたしも、一品一品がしみじみ上品な味わいで美味しい〜!

そしてお待ちかねの鴨が登場。思わず「わ〜!」と歓声をあげてしまう、つやつや、きらきら、美しすぎる艶感に惚れ惚れ! ロースを厚めにカットした存在感に圧倒されます! 

その他は、セリ、九条ネギ、ヒラタケ、対馬のどんこ椎茸、豆腐が入ります。

黄金色の出汁は、臼削りの鰹節やサバ、長野の醤油、沖縄の塩を使って丁寧に取ったもので、芳醇な香りとまろやかな味わいを追求しているそうです。

鍋が煮たったら、鴨肉は2〜3分ほど軽く火を通せばO K! しっとり柔らかくプリッとした食感で、噛むほどにじゅわ〜っと旨みが溢れ出し、滋味豊かな出汁と相まって、体に染み渡るような美味しさ!

そしてシメのせいろが登場です。鴨の旨みがしっかり溶け込んだ鍋のだしで味わってもよし、新しく蕎麦つゆを用意してもらってさっぱりいただくのもよし! お好みで選べます。

今日の蕎麦は、埼玉県・三芳の蕎麦を使用。「埼玉の蕎麦って珍しいですね?」と聞いてみたところ、店主の宮﨑猛さんは、「もともと北海道や信州の蕎麦を使っていましたが、さらに美味しい蕎麦を求めて、7〜8年前から全国の蕎麦農家を訪ねるようになりました。それぞれの土地にあった方法で丹精込めて育てている生産者の方々と出会い、今は埼玉や九州産を中心に使っています」と話してくれました。

時期によって異なりますが、長崎・対馬にしかない土っぽさを感じる力強い原種「対州そば」や、福岡・うきはの「春のいぶき」を始め、宮崎や鹿児島の蕎麦も味わえるそう。我らが地元・九州でもこんなに蕎麦が育てられているとは! これにはびっくりです。

「九州は小規模の生産者さんが多いのですが、蕎麦は驚くほど高品質! ぜひこの魅力を地元の皆さんに知って欲しいですね」と穏やかな語り口の端々に、熱い情熱を感じさせる宮﨑さん。実際に畑を手伝いながら、生産者との顔の見える付き合いを大切にしているそうです。

惚れ込んだ蕎麦の実を殻がついたままの玄蕎麦で仕入れ、石臼で手挽きしているのも大きな特徴。蕎麦の個性に合わせて、粒の大きさを加減しながら、その日に使う分量だけ手挽きしています。そして蕎麦の風味を最大限に引き出すため、蕎麦粉10に対し、つなぎの小麦粉1を加える“外一”で打っています。

現在、2代目の猛さん(写真)と、その父であり初代であるお父様が2人で切り盛りしている「木曽路」。猛さんは、石臼を使い始めるなど常に新しいことにチャレンジしています。

また特筆すべきは、猛さんが唎酒師の資格を持っていること。全国から仕入れた名酒を、料理との相性やゲスト一人一人の好みに合わせてアドバイスしてくれます。今回の鴨鍋には、富山の日本酒「勝駒」をおすすめしてもらいました。すっきりキレのある辛口で鴨の味をリフレッシュでき、どんどん鍋が進みました!

鴨鍋はメニューには載っていませんが、電話すればどなたでも予約可能。ぜひ、気軽に予約して名店のとっておきの味を堪能してください。

この記事が面白かった方、参考になった方は「いいね!」をお願いします。

店舗名

蕎麦 木曽路(店舗写真

ジャンル

  • 蕎麦
  • 日本酒

住所

福岡市中央区荒戸1-10-13ルエメゾンロワール西公園3-1F

電話番号

092-712-8253

営業時間

11:30〜OS 14:30/17:00〜入店 20:30

定休日

日曜

席数

  • テーブル24席
  • 小上がり8席

個室

なし

メニュー

せいろそば1,000円、自然薯とろろそば(温・冷)1,400円、太閤ごぼうの天ぷらそば(温・冷)1,600円、対馬穴子天ぷらそば2,000円、板わさ550円、カボチャのサラダ650円、鴨焼き1,300円、蕎麦会席3,300円〜、鴨鍋コース1人前5,800円(前日までに要予約。予約は2人前から)

喫煙について

禁煙
  • ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
  • ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
  • ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
  • ※OSはオーダーストップの略です。
  • ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
  • ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
  • ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。

記事に関する諸注意

  • ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
  • ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
  • ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
  • ※OSはオーダーストップの略です。
  • ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
  • ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
  • ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。
UMARABI 新規会員登録

人気記事ランキング

  • 24時間
  • 1週間
  • 1ヶ月
  • ワンタップでUMAGAにアクセス!
  • メルマガ会員募集