福岡繁盛店探訪【28】

あの店の技も人気も継承。焼鳥から一品まで広く楽しめる炉端居酒屋

公開日

最終更新日

ライター木下貴子

カメラマン木下貴子

はすの穴子ポテト

野間

炭焼き はすの

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UMAGAで以前、女性人気の焼鳥店として平尾にある「焼き鳥の軍ぞう」をご紹介しましたが、今回はその2号店で野間にある「炭焼き はすの」の出番です。なんでも編集長が時々お店の前を通るそうなんですが、いつも賑わっているのだとか。「軍ぞう」のスピリットを分けたお店だけに人気があるのも納得ですが、改めてその秘訣を探ってみました。

はすの内観

場所は、野間四角から大池通りに曲がってすぐのところにあります。カジュアルすぎず趣ある外観で、暖簾をくぐると落ち着いた感じの空間です。入ってすぐに長いカウンターがあり、奥にテーブル席が3つあります。写真のカウンター手前の方は、6人掛けのテーブルとしても利用できます。

開業は2017年で、今年6周年を迎えたそう。店長・久保田哲充さんは「軍ぞう」で5年ほど働いたのち、「はすの」の開店と同時に店長に抜擢されたといいます。「オーナーは違う業態のお店にして『串はなくていいんじゃない?』と言っていましたが、僕自身は焼鳥を外したくなくて。串もありつつ、ほかは自由にさせてもらっています」と久保田さん。串以外の炭焼き、また一品料理も多く揃っていて、言うなれば焼鳥も楽しめる炉端居酒屋という感じです。

品書きは旬の食材を中心にした「おすすめ」と、グランドメニューがあります。

はすのおすすめメニュー

まずは「おすすめ」をと、品書きを手にしてすぐに目に留まったのが、「ふわとろ 穴子ポテト」(638円)の文字。穴子に目がないのもありますが、「え? ポテト? どういうこと?」と好奇心がむくむく。即、注文しました。

はすの穴子ポテト

でてきたそれは、まるで穴子のお寿司です。寿司ではシャリの部分が、マッシュポテトなんですね。これはおもしろい! お寿司のように一口でパクリ、といただきます。すると、きめ細かくシルキーな舌触りのポテト、ふわっとやわらかい煮穴子が溶け合うように口の中で融合。さらにそこから、バターの優しい風味が鼻腔を抜けます。なんともいえない、和洋折衷の妙技です。

「おもしろいねぇ」「おいしいねぇ」と頷きつつ、次の品を吟味。目に留まったのは、またもや変わり種のメニュー「雲丹のせローストビーフ」(1貫638円)でした。

はすの 雲丹のせローストビーフ

今度は、海のものと山のものを掛け合わせた一品です。こちらは1貫といえどもビーフが数枚重なっているので、一口でパクリとはいきません。お肉を1枚とって、雲丹を巻くようしていただいてみました。お肉は低温調理によってとてもやわらかく、とろっとした舌触り。ウニと合わせてダブルのとろとろ加減です。味もウニと牛の濃厚な旨味がぶつかり合うことなくタッグを組み、美味しさの波が押し寄せます。

この2品は、久保田さんがいろいろ食べ歩いた中で美味しい、おもしろいと思ったものを自己流にアレンジしたもので、焼鳥のタレを寿司店のツメのように使っています。またお店では低温調理も導入し、このローストビーフ以外にも「特製とりわさ」(660円)、「国産牛の牛ハツ刺し」(748円)なども提供しています。

お腹も心も落ち着いてきたので、そろそろ名物の串にいきましょう。

はすの焼きイメージ

串は備長炭で焼いていきます。「八兵衛」の流れをくむ「軍ぞう」で鍛え抜いた技で手際良く、ときにうちわで加減を調整しながら焼いていきます。

はすの焼鳥

この日は、「おすすめ5本セット」で焼いてもらいました。左から「和牛サガリ(塩・タレ)」(550円)、「バラ」(220円)、「砂ズリ」(165円)、「とり肝(塩・タレ)」(165円)、「手作りつくね(塩・タレ)」(220円)です。言わずもがなですが、どれも絶妙な焼き加減! お肉はカリッと焼かれているのに肉汁がほとばしり、また内臓系は鮮度がよく処理もいいのでしょう、内臓特有の臭みがまったく感じられません。「軍ぞう」でも一番人気の「とり肝」は、評判どおりとろ〜りしていて絶品。ファンが多いのというのも頷けます。

「はすの」では串の種類を絞り、旬の野菜や魚介の炭焼きも提供しています。これからの季節には、きのこ類や秋刀魚などが楽しめるとか。また、冬にはスンドゥブチゲやおでんなどの汁物も登場するそうです。

さらにコースもあるんです(2,750円〜)。コースは、小鉢、牛ハツ刺し、サラダ、串モノ5種、本日の一品、特製アジフライ or 地鶏のとり天、焼きおにぎり、という「はすの」の全体像が感じられる内容になっています。

ユニークさと安定の美味しさを兼ね添え、比較的リーズナブルで、しかも深夜3時まで開いている。加えて、スタッフの感じもよく、友人同士、家族づれでも行きやすい店構えと、総じて◎。中心部からやや離れているにもかかわらず人を引き寄せる、その確かな吸引力を感じました。

はすのメニュー
はすのメニュー

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店舗名

炭焼き はすの(店舗写真

ジャンル

  • 居酒屋
  • 焼鳥

住所

福岡市南区野間1-6-9ヴィラージュ高宮ストリート1階

電話番号

092-561-2688

営業時間

17:00〜OS翌2:30

定休日

火曜

席数

  • カウンター14席
  • テーブル12席

個室

なし

メニュー

串165円〜、雲丹のせローストビーフ1貫638円、特製とりわさ660円、ふわとろ穴子ポテト638円、女性に大人気ハニーチーズディップ605円、具だくさんのチヂミ550円、特製アジフライ768円、大根のからあげ605円、コース2,750円〜

喫煙について

喫煙可能スペース有り/屋外
  • ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
  • ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
  • ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
  • ※OSはオーダーストップの略です。
  • ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
  • ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
  • ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。

記事に関する諸注意

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