福岡スイーツ&ベーカリー散策

福岡が誇るフランス菓子の名店へ 〜vol.1「フランス菓子16区」編〜

公開日

最終更新日

ライター高津佳奈

カメラマン高津佳奈

薬院

フランス菓子16区

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繊細な味わいと美しさで世界中の食通たちを魅了し続けるフランス菓子。福岡でフランス菓子の文化を伝え続けるレジェンド店として誰もが認めるのが「フランス菓子16区」(以下:16区)ではないでしょうか。その人気たるや、平日でも行列は当たり前なほど。今から42年前、1981年に創業以来、常にお菓子作りに真摯な姿勢で挑み続け、時代も、世代も、性別も超えて愛される「16区」のお菓子。今回はその名店たる所以を改めて探ってきました。

「やっぱり美味しい!」。いつ食べても期待を裏切らないのは名店の証

城南線から一本入った住宅街にある「フランス菓子16区」。街の喧騒とは一線を画す静かで趣ある店内に足を踏み入れると、ふんわりと甘〜い香りが! まるで宝石のように輝くケーキがショーケースに並んでいるのを見るとそれだけで胸が高鳴ります。思い起こせば、辛いコロナ禍で何度このお店のケーキの味に救われてきたことでしょう。ひと口食べるだけで圧倒的な幸福感が訪れる…、「16区」のケーキにそんなチカラが宿っているように思えて仕方ありません。

オーナーシェフ・三嶋隆夫さんのパティシエ歴はなんと半世紀以上! 帝国ホテルに入社し、パティシエとしての礎を築いた後、スイス、南仏ニース、パリへ菓子職人としての修業を重ね、パリではカトリーヌ・ドヌーブなどを顧客にもつ16区の「アクトゥール」で日本人初のシェフを勤めたそうです。
「うちのお菓子は“素材ありき”。今もいい生産者さんがいると聞くと、訪ねずにはいられません。昔は門前払いされたこともありましたね(笑)。でも、“あなたが作る果物で美味しいケーキをつくりたいんだ!”と懸命に伝えたら理解してもらえて。今じゃ30年以上お付き合いしている農家もあります」と三嶋ムッシュ。旬のフルーツや新鮮な材料を使用し、季節ごとに変わる味わいを楽しむことができる「16区」のケーキはこういう地道な努力から誕生したというわけです。
また、三嶋ムッシュが大切にしているのは生産者や取引業者、スタッフまですべて含めたチームワーク。実は、学生時代、ラガーマンだった三嶋ムッシュ。当時培われたスポーツマンシップが職人としての原点となり、チームをまとめあげるリーダーシップによって、誰もが認める“福岡スイーツ界のリーダー”となったのです。
長い歴史を持つ老舗店が、時代の変化や競争の激化にもかかわらず、輝きを放ちつづける秘密は三嶋ムッシュのお菓子づくりへの飽くなき探求心と情熱、たゆまぬ努力にありそうです。

今の時期なら「マロンパイ」(507円)や予約販売となる「栗のテリーヌ」(7,020円)が大人気。「マロンパイ」が店頭に並ぶと「あ〜、秋が来た」と実感します。渋皮煮のゆで方・ゆで時間にもこだわり、食感と形が一番生かされる手法を追求し、納得できるまで何度もトライしたというこの2品からも三嶋ムッシュの徹底したこだわりが感じられます。
「マロンパイ」はパイ生地の中に、ゴロリと大粒の栗と自家製栗クリームが入った名作。「16区」は季節のフルーツを使ったパイを通年展開していますが、とにかくパイ生地がサクサク! 軽やかでジューシーなんです。「栗のテリーヌ」は(ちょっとお値段は張りますが)一度食べたら、何度もリピートする人も多く、ギフトにも最適。切った時の断面に、喜びの声が上がります。

この店を訪れた時、必ず買ってしまうのが看板商品「ダックワーズ」(2個入486円)です。三嶋ムッシュがパリ時代に考案したもので、今では日本はもちろん、フランスでも作られています。ちなみに「16区」ではこれまでに2,000万個以上の「ダックワーズ」が作られてきたそう! いつ食べても飽きない美味しさですが、実は時代に合わせてレシピや原料を見直し、これまでに少なくとも10回のマイナーチェンジと、大きなリニューアルを3回行なったのだとか。良いところは伝統として引き継ぎ、必要な変化は受け入れる。その柔軟な姿勢が、普遍的な美味しさをつくりだす源となっているのかもしれません。
これからの季節ならファン待望のイチゴのショートケーキも登場。「16区」では旬を迎える冬〜春にしかイチゴのショートケーキは登場しません。ぜひ食べ逃しなく!

この記事は丸菱北部九州販売の提供でお届けしました。

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店舗名

フランス菓子16区(店舗写真

ジャンル

  • スイーツ

住所

福岡市中央区薬院4丁目20-10

電話番号

092-531-3011

営業時間

ショップ 10:00~18:00 喫茶コーナー 10:00~17:00

定休日

月曜 但し、祝祭日及び振替休日の場合、翌日定休 喫茶コーナーは定休日と木曜日

メニュー

いちじくのミルフゥイユ 518.4円、マティニヨン 496.8円、マロンパイ 507.6円、ダックワーズ 1袋486円、奄美パッションのマドレーヌ 259.2円、ムースカシス 486円、パニエタヌシマル 540円、ピエライユショコラ 24個入り1,728円、トリュフショコラ 5個入り1,944円、栗のテリーヌ(2日前までの予約)7,020円、八女玉露のテリーヌ(2日前までの予約)4,644円

  • ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
  • ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
  • ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
  • ※OSはオーダーストップの略です。
  • ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
  • ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
  • ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。

記事に関する諸注意

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