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グランドメゾン presents 「ハレの日レストラン」【第6回】
公開日
最終更新日
ライター葉山巧
カメラマン平川雄一朗
住宅街の宵闇に、ぼうっと浮かぶ小さな山門が「Nishimura Takahito La cuisine creativite(ニシムラ・タカヒト・ラ・キュイジーヌ・クリアテビィテ/※以下「ニシムラ」)」の目印です。ここをくぐった美食家たちは数知れず。なにしろここは、福岡でも稀有な愉しみが待つ人気レストランなのですから。
人々のお目当ては、オーナーシェフ・西村貴仁さんによるきわめて独創的なフランス料理。和洋中の技法と叡智を織り交ぜた、斬新で非凡な世界観が繰り広げられると聞きます。この評判を確かめるべく、南区平和にある一軒家の扉を開けました。
築40年余の家屋を改装した店内は、気品の中にも温かみが漂って好印象。前身の「La Niche(ラ・ニッシュ)」を2017年に改名し、当時からの創作路線をより推し進めた西村さんの集大成的レストランです。
ライトアップされた中庭を望む個室は2部屋完備。親しい人と過ごすのにふさわしい、情趣ある空間となっています。
今夜のオーダーは13,200円のコース。全18品もあるそうですが、メニュー表がないため流れがまるで読めません。が、よもや1品目がヤイトガツオの寿司だとは! しかもアップルビネガーを混ぜた温シャリに、ニラのペーストがコラボする“進化形”。これがなんとも新鮮な味わいで、初っ端から引き込まれてしまいました。
垂涎の食材=セコガニ(メスのズワイガニ)は、菊の花とマリネして旬を強調した逸品です。もちろん最大の魅力である内子と外子もたっぷりで、ゴロゴロした舌触りと香りを大いに満喫。もう笑うしかない美味しさでした。凛としたオーラを持つ器も眼福で、これは150年前のフランス製アンティークだとか。
すっきり軽い後味のフォアグラにも目を見張りました。「低温で長時間加熱し、全重量の3割にあたる余分な脂を抜いています」と西村さん。塩麹に漬けこんで、コクと旨みを補う発想もさすが。焼きたてクロワッサンとのコントラストも鮮烈な印象を刻みます。
「ニシムラ」のコースは、このように一筋縄ではいかない品々の連続。それは驚きの詰まった博覧会であり、絢爛たるパレードのようでもあり……。各料理の表情はシンプルですが、完成までの仕込みと技法が膨大で、そこにこもる熱量が素材をヴィヴィッドに輝かせるのです。
「フレンチではなく“西村の料理”が食べたい、と言ってもらえる料理を作りたいですね」と、少年のような目を細める西村さん。この夢を支えるのは無尽蔵の好奇心と、あらゆる料理ジャンルに注ぐ愛情です。暇を見つけては、器、茶道、華道、書画など食以外の分野を研究することもしばしば。こうした真摯さや伝統・文化への敬意が、新しくも真に迫った口福をもたらしているのです。
1品目の寿司をはじめ、非・フレンチの料理に“本物感”が漂っていたのも納得。異なる素材同士を調和させるセンスも唯一無二でした。これぞ天衣無縫。「作為を感じさせない自然な完璧さ」を意味する、「ニシムラ」にぴったりの言葉だと思います。
「魚料理と肉料理ではクラシックなフレンチをどうぞ」と供されたのは、半生で仕上げたサワラの炙り焼き。バターと生クリームを贅沢に使ったソースが王道の味わいで、創作料理から一転、ホッとする安心感に包まれます。
九州産黒毛和牛のヒレ肉も、赤ワインソースを合わせた伝統の一品。低温調理した肉の食感と、コク深いソースとのバランスが絶妙です。もう15品目だというのに胃が重くないのは、メリハリの効いた調理と程よいサイズのおかげでしょう。
店舗名
Nishimura Takahito La cuisine creativite(ニシムラ・タカヒト・ラ・キュイジーヌ・クリアテビィテ)
ジャンル
住所
福岡市南区平和2-5-29
電話番号
092-526-3153(前日までに要予約)
営業時間
11:30~13:30(ラーメン)/18:00~22:00頃
定休日
不定
席数
個室
2〜6名
メニュー
ディナーコース13,200円・17,600円・23,000円・33,000円 ※サービス料10%
記事に関する諸注意
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