グランドメゾン presents 「ハレの日レストラン」【第20回】

洗練された空間と、九州の恵みを散りばめたイタリアンを愉しむ

公開日

最終更新日

ライター葉山巧

カメラマン平川雄一朗

渡辺通

Ristorante FONTANA(フォンタナ)

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1981年のオープン以来、料理・空間・サービスのすべてで高みを目指す「FONTANA」。上質な時間を求める客たちが絶大な信頼を寄せるリストランテです。2018年に気鋭の料理人・小川祐樹さん(現37歳)がシェフに就任し、翌年には大規模リニューアルを敢行。新章突入から3年を経た人気イタリアンの現在を訪ねました。

フォンタナ
フォンタナ
フォンタナ

地下1階のエントランスは、外界の喧騒を寄せつけない重厚な雰囲気。そこを入って左へ進み、絵画やアンティークを飾ったギャラリー風の廊下を抜けるとメインホールに到着します。リニューアル前はシックな趣でしたが、今はモダンとクラシックが調和する明るい空間です。

フォンタナ

ちなみに入口から右に進むと2つの個室があります(4~6名、8~10名。別途室料)。個室の壁にはイタリア人芸術家、ルーチョ・フォンタナの作品が飾られていますが、実はこの店のコンセプトが「フォンタナ家でのおもてなし」。なるほど、洗練と華がありながら、不思議とリラックスした居心地を感じるわけです。

フォンタナ

さて、今宵オーダーしたのは11,000円コース(10品)で、1品目はシェフのスペシャリテでもある絶品のカプレーゼ。モッツァレラとトマトを交互に並べて出すことが多い南イタリア料理ですが、小川さんはそこにうっとりするような革新を加えました。糸島「藤波農園」のトマトを、ソース、セミドライ、コンポート、フレッシュマリネの4種に作り分け、白ワイン風味のゼリー、ムース状にしたモッツァレラ、五島産の塩とともに盛りつけるのです。するとひと匙ごとに素材の旨味が絡み合い、しかもトマトの表情が毎回変わるので最後の一口まで全く飽きさせません。トマト好きには“究極の味”の一つになるはずです。

フォンタナ
フォンタナ

冷たい前菜は、昆布でマリネした糸島の石垣鯛。その上に旬のツルムラサキとおかひじきを乗せ、初夏らしい青々した風味とねっとりした食感を楽しませます。しかし食べ進めると、中に潜んだフェンネルやアプリコットソースの効果で食後の余韻はむしろさっぱり。素材の良さだけに頼らない、こうした精緻な技巧はさすがリストランテですね。

フォンタナ

「わっ!」とテーブルが沸いたのは、温かい前菜にオマールが登場した瞬間でした。ポワレした身のうまさはもちろん、それを包むビスクがまた極上。貴腐ワインまで投じた贅沢なソースは「これが前菜?」と疑う完成度です。でもこれってフランス料理では……と思っていたら、小川さんが「僕は元々フレンチ出身なんです」とにっこり。「高級素材は高級なソースの方が引き立ちますからね。最高に美味しく召し上がれるように仕上げました」。

フォンタナ

個人的にも楽しみだったパスタは、糸島のブランド卵の卵黄だけで手打ちしたタリオリーニ。繊細な歯触りとリッチな風味がたまりません。ソースの主役は大分・国東市の「豊後の磯守(いそもり)」で、昨年デビューした世界でも珍しい陸上蓄養の銘柄ウニだそうです。「北海道産より甘味は劣りますが、ソースに使うなら風味は合格点。こういう新たな試みの九州産食材もどんどん取り入れたいですね」。

フォンタナ

小川さんの料理のテーマは、古典料理に斬新な価値を与える「レイテスト・クラシック・イタリアン」。旬が香るその料理を支えてきたのが、九州各地で出会った生産者や食材たちでした。しかし昨今のコロナ禍で多くの農家が廃業。それを見て「九州にある素晴らしい食材のことをもっと伝えなければ」と決意を新たにします。「より発信力を高め、生産者の暮らしに少しでも貢献する。それが今の僕の使命の一つだと思っています」。「FONTANA」の料理に漂う優しや慈しみは、こんな想いが生むのかもしれません。

フォンタナ

期待に違わず、メインの肉料理も特筆すべき味わいでした。素材は鹿児島黒毛和牛のサーロイン。精肉業の父が目利きしてくれた数種類の肉から、さらに小川さんが選りすぐった逸品です。これを1時間半かけてローストし、表面をカリッと焦がせば忘れ難い風味絶佳の出来あがり。仕込みに手間をかけたトウモロコシや、宮崎の伝統野菜・佐土原なすのピューレも、サマートリュフに劣らぬ存在感を放っていました。

フォンタナ

そして最後は、宮崎産マンゴーの魅力を凝縮したデザートでフィニッシュ。ココナッツのブランマンジェに、スライスしたマンゴーと自家製マンゴーアイスクリームを乗せた爽快な1皿です。

クオリティもボリュームも文句なし。素材を生かす技術に強度を増した九州愛が加わって、「FONTANA」の料理はさらに輝度を増したようでした。「僕らほど九州各地から素材を集めるリストランテもないのでは」と小川さんも胸を張ります。「今後も“九州でここにしかないイタリアン”をご覧にいれますよ」。その誓いの行方を見守る価値は、十分にありそうです。

この記事は積水ハウス グランドメゾンの提供でお届けしました。

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店舗名

Ristorante FONTANA(フォンタナ)

ジャンル

  • イタリア料理

住所

福岡市中央区渡辺通4-8-28 F.TビルB1F

電話番号

092-732-6678

営業時間

11:30~OS13:30/17:30~OS20:30

定休日

月曜、第2・4日曜

席数

  • テーブル36席

個室

4~10名

メニュー

ランチ2,750円・4,400円・6,600円、ディナー7,700円・11,000円・14,300円 ※夜のみサービス料10%

  • ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
  • ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
  • ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
  • ※OSはオーダーストップの略です。
  • ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
  • ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
  • ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。

記事に関する諸注意

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