






〈Made in KYUSHU 物語〉できたてめんたいと釜炊きご飯。究極の博多ランチ見つけました
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宗像市で製麺所「山田製麺」を営む、異色のヌードルライター・山田祐一郎さんが、焼きそばの「バソキ屋」が始めた製麺所と併設の麺屋さんを取材。後編は店舗で出している麺料理を紹介し、オーナー・山中さんのさらに深く熱い想いを引き出してくれました。
前編を読んでいない方はこちらから。
「吟麦製麺」のメニューにはとてもユニークな考えが取り入れられている。山中さんはカウンター上のメニュー表を指差し、「『吟麦』を使った麺料理において、ジャンルは意味をなしません。『ラーメン』でもなく、『うどん』でもなく、『蕎麦』でもない。お客様が全くイメージできないと注文時に困惑するため、便宜上、お品書きには『中華そば』『ざるそば』といった言葉を用いていますが、私の中では『吟麦』という小麦粉によって生まれた新ジャンルの麺料理です」と説明してくれた。
そもそもの出発点が一般的なラーメン店やうどん店、蕎麦店と違う。「吟麦」をどのように食べてもらうか――つまり料理の中心に「吟麦」があるからだ。その結果、この店では、温かいか冷たいか、あっさりかこってりか、さっぱりかがっつりかという、お客側の気分、感覚で食べたい料理を選んでもらうというスタイルに行き着いた。
多くの人が「今日はこってりな気分だからあのラーメン店に行こう」だとか、「二日酔いがしんどい、昼は軽めにうどんでも」というように行く店を選んでいると思うが、「吟麦製麺」にはその全てがある。ここに来れば、どんな時でもその日、その時の欲求を満たしてくれるのだ。
例えば、「今日はちょっと涼しいから冷たい麺が食べたい気分かな。朝が軽かったから味はこってりで。あと、夕飯は遅めになりそうだからがっつりいっとこう」と思ったら、冷たい麺でこってり味、量は大盛り、この日の品書きだったら「吟麦辛そば」の大盛りという答えが導き出されるというわけだ。
取材時のメニューは、「吟麦そば」「吟麦中華そば」「吟麦ざるそば」「吟麦辛そば」の4種。これらに加え、スポットとして限定の一杯が加わる。取材時には塩ラーメンが提供されていた。
この日は「吟麦中華そば」と「吟麦辛そば」を実食。まず中華そばは麺が実にしなやかで、特に口当たりの良さに感動した。全粒粉を加えた麺なので、もう少しごわついた感じがあるかと思っていたが、全くそんなことはなく、つるつると口の中へと滑っていく。ほんのり縮れた形状がもたらすテクスチャも良い。咀嚼する際に広がる小麦の風味も力強く、小麦を今、食べていると強く実感できた。スープは鶏ガラ主体で、提供直前にトッピングの豚バラ肉を炙ることで、その脂分がスープに旨味となって溶け込んでいる。
後者の辛そばは、ラー油を効かせた甘辛いつけ汁に麺をくぐらせて味わう。冷水で締めた麺は中華そばの麺と同じ工程で作られたものだが、冷水で締めるだけで全く異なる印象に。麺の表面はいっそう滑らかで、噛み締める際に弾むような食感を口中にもたらす。たっぷりの肉、海苔、ネギが盛られた麺の山を崩し、豪快に混ぜつつ頬張ると、もう止まらない。甘辛いつゆにラー油の刺激が合わさり、クセになる味わいだ。製麺所直営の店ということもあり、麺のメニューはすべて無料で1玉分増量できる点も嬉しい。
山中さんは今後の目標についてこう語ってくれた。「この『吟麦』の魅力をもっと多くの方々に知ってほしい。そのためにも、まずはこの店を繁盛させたいですね。儲かりたいという感覚とはちょっと違って、『吟麦』を使った麺を美味しい、また食べたいというお客様を増やしたいんです。店の繁盛がそのまま『吟麦』という小麦粉のブランディングになりますからね。第一歩として、朝昼晩の営業スタートに漕ぎ着けたい。それだけお客様との接点が増えますから」。
取材を終え、店を後にしようとすると、店頭に若い女性が立っていた。見れば自販機で「吟麦」を使った塩ラーメンを買っている。聞けばこの「吟麦製麺」の自販機は開業時から設置し、24時間、いつでも商品が購入できるのだという。売り方、見せ方においても、山中さんは次の時代を見据えている。
店舗名
吟麦製麺
ジャンル
住所
福岡市博多区美野島1-9-20
電話番号
営業時間
11:00〜15:00
定休日
なし
席数
個室
なし
メニュー
吟麦そば400円、吟麦中華そば600円、吟麦ざるそば600円、吟麦辛そば800円、焼きそばパン380円(ソフトドリンク付き500円)、クラフトレモネードソーダ500円、オーガニックコーヒー400円
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