グランドメゾン presents 「ハレの日レストラン」【第52回】

記念日ディナーからバー使いまで!懐深き、春吉の隠れ家トラットリア

公開日

ライター葉山 巧

カメラマン平川雄一朗

葡萄房TOP 1

春吉

葡萄房

  • x
  • LINE
UMARABI 新規会員登録はこちらから

外食が趣味の方なら、きっと“隠れ家”を1、2軒はお持ちでしょう。そして、そういう店は大抵居酒屋やバルのような場所が多いもの。そんな意味で、先日お邪魔した「葡萄房」は意外性のある店でした。
趣はリストランテのそれですが、実はワインバーにもなる気取らなさ。加えて、うっかり見逃しそうな目立たぬ立地。「店は入ってみるまで分からない」──そんな格言さえ浮かぶ隠れ家イタリアンです。

葡萄房外観

春吉でもとくに閑静な一画に、その玄関はあります。まだ春吉が薄暗かった2006年開業なので、当時の“隠れ家感”はかなり強烈だったのでは? さらに、重厚な扉を見て「格式高そう」とひるんだ人も多いはず。が、思い切ってドアを開ければ、そこには得難い快適空間が広がっています。

葡萄房内観

心地いいBGMが流れる店内は、欧州のクラシックホテルを思わせる表情。半個室のスペースを含む、テーブル席主体のフロアです。穏やかな気品に「やはり高級店?」と緊張しますが、オーナー兼ソムリエの兼子敬三さんが懸念を払ってくれました。
「リストランテではなく、常に“トラットリアよりやや上”を目指しています」。7年前に前オーナーから店を引き継いだ後も、「気軽にワインを楽しむ大人の隠れ家」という「葡萄房」のテーマは変わりません。

また店名が示すように、ほぼイタリア産が占めるワインも約250種と豊富。ボトルは4,800円から30万円ほどで、15年以上熟成のヴィンテージ目当てに訪れるマニアも多いそうです。

葡萄房前菜

このほどよいカジュアルさの理由は、多分コースとアラカルト両方を揃えた点にもあります。このクラスの店に珍しく、メニューにはピッツァもありました。アラカルトを気ままにつつくもよし、特別な日は豪勢にコースを頼むもよしという自由度が、肩肘張らない空気の源になっているのです。

今夜は記念日利用なので、全7品の「シェフお薦めコース」(9,500円)を予約。九州産主体の野菜・魚介・肉類を、イタリア伝統技法で仕上げた美味揃いです。

1品目の前菜盛り合わせは、鹿児島産マグロのカルパッチョ、マイワシのマリネ、ホタテのスモーク、低温調理の鴨ロースなど文句なしのバリエーション。「添加物使用の調味料は使わない」とのポリシーもあり、うまさが優しく舌に沁みます。

葡萄房パスタ1

さらに「魚の一皿」「温かい前菜」を挟み、楽しみだったパスタ2品の登場です。というのもシェフの後藤竜之さんは、手打ちパスタに定評ある大橋の「Cucina Italiana TESHIMA」出身。自身もパスタ職人の矜持を持つだけに、パスタ好きの僕には期待しかありません。

まず供されたのは、サンマと銀杏の手打ちタリオリーニ。オイル控えめの軽い食味に、炙りサンマの香ばしさとカラスミのコクが加わって、淡麗な味がふわり。タリオリーニ特有のプツッとした歯応えも最高でした。

葡萄房パスタ2

2皿目は、熊本産馬スネ肉とポルチーニのラグーを和えたストロッツァプレティです。ソースと一緒に長めに炊いて、味を染み込ませたパスタはひと噛みごとに旨味が倍増。少し遅れて湧きあがる、北海道産小麦の甘い風味もリッチな余韻を残します。

葡萄房 肉1

大満足の2品の後は、鹿児島産黒毛和牛イチボのロースト。野菜や魚介料理には優しみを感じましたが、さすがメインの肉系はメリハリある食べ応えです。トリュフもたっぷり散らされて、コースならではの贅沢に酔いました。
佐賀産白石レンコンや、ヒヨコマメのピューレなど、丹念に仕込んだ付け合わせも丁寧な仕事でしたよ。

葡萄房シェフ

とにかく食材重視のたおやかな味つけが好印象。ラストのドルチェまで、熟年の常連客がぺろりと平らげるという話も頷けます。
「僕が大切にするのは、イタリアンの真髄であるシンプルさと素材感です」と後藤さん(写真左)が言えば、「シェフは引き出しが多く、器用なので安心して厨房を託せます」と兼子さん(同右)が即フォロー。この信頼し合ったコンビの妙も、居心地よさの秘密かもしれません。

そして最後に「ワインバー利用も歓迎です。2、3軒目に来店し、ドルチェとワインだけ頼むお客様もいらっしゃいますよ」と嬉しい一言。思えばハレの日には非カジュアルな店を選ぶものですが、ここにはハレとカジュアルが両立する懐深さがあるんですよね。つまり、「葡萄房」とは“知っていると得するトラットリア”なのです。

この記事は積水ハウス グランドメゾンの提供でお届けしました。

この記事が面白かった方、参考になった方は「いいね!」をお願いします。

店舗名

葡萄房(店舗写真

ジャンル

  • イタリア料理

住所

福岡市中央区春吉3-24-4 K’s square1F

電話番号

092-711-6660

営業時間

17:00~OS23:00 (日曜はOS21:00)

定休日

月曜、月1回不定

席数

  • カウンター4席
  • テーブル20席

個室

なし

メニュー

季節のコース6,300円、シェフお薦めコース9,500円、12,000円(3日前まで要予約)、本日の前菜の盛り合わせ3,200円、トリッパのトマト煮込み1,800円、スパゲッティカルボナーラ2,000円、生ハムのピッツァ2,000円、和牛ホホ肉の赤ワイン煮込み3,000円

喫煙について

喫煙可能スペース有り/屋外
  • ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
  • ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
  • ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
  • ※OSはオーダーストップの略です。
  • ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
  • ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
  • ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。

記事に関する諸注意

  • ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
  • ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
  • ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
  • ※OSはオーダーストップの略です。
  • ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
  • ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
  • ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。
UMARABI 新規会員登録

人気記事ランキング

  • 24時間
  • 1週間
  • 1ヶ月
  • ワンタップでUMAGAにアクセス!
  • メルマガ会員募集