上質な肉を最高のタイミングでいただく「フルアテンド型」焼肉店

「ミシュランガイド2019」にも掲載されグルマンの間でも評判の「焼肉 すどう」におじゃましました。国体道路沿い、春吉の飲食ビルの１階にありますが、入口は極めて控えめでうっかり通り過ぎてしまうそうです。「UMAGA」でも「焼肉 ニューヨーコ」や「焼肉 ヨーコ」などの系列店が紹介されていますが、今回は春吉のお店へ。
店主の須藤悦男さんは、東京・浜松町の名店「焼肉 くにもと」で経験を積んだ後、熊本で「すどう」を開業。そこがたちまち話題となり、2016年に福岡に進出。その後、カジュアル業態の港に「焼肉 ヨーコ」、春吉に「焼肉 ニューヨーコ」をオープンさせています。

春吉にあるこの店は、高級感のある佇まいで、しっとりと落ち着いた大人の雰囲気。店内は半個室に仕切られているので、プライベート感たっぷりでゆっくりと食事ができます。
ここは、スタッフがすべてのお肉を焼いてくれる「フルアテンド」スタイル。「最高の肉を提供しているので、せっかくなら一番美味しいタイミングで食べて欲しくて、このスタイルにしました」と店主の須藤さん。お肉は最初から最後までスタッフが目の前で焼いてくれるので、ちょっとおしゃべりに夢中になっても大丈夫（笑）。「はい、今！」というタイミングを逃さずにお肉を味わうことができます。

席に着いて前菜、キムチ、ユッケ、サラダなどをいただいていると、見るからに美しいお肉がやってきました！　こちらは塩でいただくお肉の盛合せ（写真は2人前）。左上から時計回りに「タン下（あごに近い部分）」「上タン」「赤身（この日はランプ）」「ヒレステーキ」「ハラミ」の5種。赤身が中心です。それぞれに焼き方、薬味、タレなどが工夫されていて、コース料理をいただいているようです。

塩焼きのトリを飾るのはステーキです。こちらでは、ただ焼くだけではなくサンドイッチにしてくれます。焼いては休ませを2度ほど繰り返し、しっとりと程よく焼き上がったレステーキを、カリッと香ばしく焼いたパンに特製のトマトマスタードソースとともにいただきます。

このサンドイッチ、お肉が簡単に嚙み切れるほどやわらかくてびっくり！　今やこれを目当てにやってくる人も多いとか。肉を知り尽くした店ならではの新しい食べ方提案です。

いったん箸休めに季節の料理（取材した日は「ウルテ（喉軟骨）の梅肉和え」）をいただき、タレ焼（サーロイン、ランプ、イチボ）3種が運ばれてきました。きめ細やかなサシが入っていて、いかにも美味しそう。タレと絡みやすく軽くいただけるようにと、あえて薄切りにしているのだそうです。サッと炙っていただくサーロインは、一瞬にして口の中が旨味でいっぱいになります。

全国の肉を食べ歩いたという須藤さん。こちらでは単一銘柄にこだわるのではなく、九州を中心に肉の目利き須藤さんが厳選した良質な黒毛和牛の雌牛を提供しています。
年末、接待やデート、家族との特別な食事はもちろん、1年間がんばった自分へのご褒美に訪れたい特別感のあるお店です。