グランドメゾン presents 「ハレの日レストラン」【第16回】

本場の食文化を伝承する、福岡屈指の本格広東料理店

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最終更新日

ライター葉山巧

カメラマン平川雄一朗

天神

広東コンテンポラリーチャイニーズ SESSION(セッション)

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いまや全国に名高い食都=福岡県ですが、「その割にアッパーな中国料理店が少ないな」と思うことはないでしょうか。だからこそ、2015年の「SESSION」オープンに心躍った人は多いはず。そう。本場を知る中国人からの評価も高い、実力派の広東料理レストランです。

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ふとあの味が恋しくなり、今回久々に再訪してみました。もちろん一番の楽しみは、本堀大介シェフによる料理の数々。本堀さんは「ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル」と「ホテル日航福岡」で技を磨いた広東料理の職人で、以前の食事でも綺麗な余韻が印象的でした。

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店内は国体道路に面したテーブル席と4部屋の個室で構成。端正さと温かみを備えた空気感がなんとも快適です。
メニューは、昼はランチコース3種類、夜はディナーコース2種類とアラカルトを用意。今宵は本堀さんが「僕の7年間の仕事の集大成」と語る、定番料理で固めた6,600円のコースを注文しました(他に季節の料理主体のコースも選べます)。

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そんな意欲が満ちたコースは“ヌーベルシノワ”、つまりフレンチのように一皿ずつ料理が提供されていきます。その開幕を飾るのは、内なる輝きを秘めた前菜7点盛り。この日の内容は、ほどよい酸味の「クラゲの赤酢和え」、こだわりのスープ=上湯(ショントン)をゼリー状に練って揚げる「太史戈乍(タイシーウォーザー)」、発酵唐辛子とピーマン甘酢漬けを添えた「ピータン」、具材に春キャベツとホワイトアスパラと燻製した鯛を用いた「季節の生春巻き」、上品な野生味をはらむ「豚タンのネギソース」、ピリッと効いた山椒に素材が引き立つ「ホタテとスナップエンドウの山椒オイル和え」、弾ける風味が鮮烈な「シジミの台湾風ニンニク醤油漬け」……という艶やかさ。酒盃のお供としても、まるで非の打ち所がありません。

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2品目は、風味絶佳にため息が漏れる至福のスープ。先述の上湯をベースに、福建省の海苔と豆腐の細切りを加え、とろみを与えた一杯です。
3品目も上湯と海老の卵をソースに使った料理。その旨味が阿久根市直送のタケノコと絡み合い、ふくよかな香気に昇華します。上湯の料理が続いたことでコースに自然な流れが生まれ、「SESSION」が目指す世界観に触れた気がしました。

「広東料理において、上湯は料理人が最も力を入れる要素。僕も最近、やっと納得いく上湯に辿り着けた気がします」と本堀さん。惜しげもなく投じる肉類や香辛料、そして約5時間の入念な煮炊きによって、余韻が残響のように広がる自信作が完成するそうです。

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そして、今宵随一の料理は4品目に現れました。広東の主要都市・広州に伝わる“10大鶏料理”の一つ「鶏もも広州味噌煮込み」です。現地の特製味噌に鶏もも肉を漬け、弱火で1時間炊き、さらに冷まして……をなんと1週間繰り返すという激レアな逸品でした。
甘みと苦味が豊かに広がるソースも、下味が完璧に沁みた鶏肉のうまさも、優美かつ無類の完成度。こんな驚きに逢えるから、レストラン巡りはやめられません。

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これに応えて本堀さんも、「広東料理は僕が一番感動を覚える中国料理。この素晴らしい食文化のことを少しでもお伝えできれば嬉しいです」。“師匠”とあおぐ広東料理の若き才能・徐 徑業(じょ けいぎょう)さんと出会った2017年以降、この想いは強まるばかりだとか。
徐さんから学ぶ技術や精神は、本堀さんの仕事をさらなる高みへ導き、「SESSION」の料理を大きく変えました。「今後も先人の伝統を受け継ぎ、見えない所まで手間をかけ、それでしか生まれない美味を極めたいですね」。

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さて、先程の味噌煮込みに続き、この炒飯も忘れ難い一品でした。これに使う卵は卵白のみ。卵黄独特の匂いがないため、香りも食味にも澄んだ感じがします。ただ卵白は焦げやすく油を吸いやすいため、美しく仕上げるには高い技術が要るのだそう。見る人が見れば分かる、これこそ匠の技!

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最後のデザートは、杏仁豆腐と台湾名物パイナップルケーキ。京都の某有名店のレシピで作る杏仁豆腐は、ほぼ液状のフルフルした柔らかさがユニーク。ケーキと同様、品良く軽めの甘さでコースを締めくくってくれました。

「薄めのさっぱり味」とのイメージを持たれがちな広東料理ですが、「SESSION」の料理はどれも確かな滋味と満足が残ります。これは広東料理の理念である「清而不淡(清らかで、淡くはない)」を本堀さんが固く守っているからでしょう。
そんな志高き42歳のシェフは、最後にこんな夢を語りました。「今後は“九州から発信する広東料理”に取り組むつもり。いま東京で広東料理店がすごく盛り上がっているのですが、僕らも負けてはいられませんからね」。

この記事は積水ハウス グランドメゾンの提供でお届けしました。

店舗名

広東コンテンポラリーチャイニーズ SESSION(セッション)

ジャンル

  • 中華料理

住所

福岡市中央区渡辺通5-25-18 天神テルラ2F

電話番号

092-732-4444

営業時間

11:30~OS14:00/17:00~OS20:30

定休日

水曜

席数

  • テーブル12席

個室

2〜20名

メニュー

ランチコース2,300円・2,750円、3,850円、ディナーコース4,400円・6,600円 ※8,000円以上は要予約 ※夜はアラカルト提供あり

  • ※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。
  • ※「税別」という記載がない限り、文中の価格は税込です。
  • ※掲載している料理は取材時のもので、季節や仕入れにより変更になる場合があります。
  • ※OSはオーダーストップの略です。
  • ※定休日の記載は、年末年始、お盆、祝日、連休などイレギュラーなものについては記載していません。定休日が祝日と重なる場合は変更になる場合があります。
  • ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
  • ※掲載しているメニュー内容、営業時間や定休日等はコロナ禍ではない通常営業時のものですので、おでかけの際にはSNSや電話でご確認ください。

記事に関する諸注意

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  • ※OSはオーダーストップの略です。
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  • ※編集部の都合により撮影時にマスクをはずしていただいたり、アクリル板をはずしていただいて撮影している場合があります。
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