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厳しいコロナ禍にオープンした期待度大のレストラン【第4回】
公開日
最終更新日
ライター葉山巧
カメラマン弓削聞平
高砂の路地裏に掲げた看板に派手さはなく、店主の謙虚な人柄をしのばせます。その予想どおり、板場に立つ井上長嗣(たけし)さんは若手ながらも最後まで柔らかな物腰を崩さぬ紳士的職人でした。
京都の「本家 たん熊 本店」での修行後、兄が東京で構えた懐石料理店「味享(みたか)」の立ち上げを手伝い、その成功を見届けたのちに帰郷。久留米出身の井上さんは「いつかは福岡に戻ろう」と早くから心に決めていたそうです。
これは今宵の食材の一部で、大分の天然岩垣、五島・小値賀島のアラ、対馬の本ガツオ、志賀島の金印アジ。その輝きや質感から、素人目にも極上品だと分かります。
このように、選りすぐった九州の食材にこだわるのが「嗣味」のテーマです。「たん熊」の料理長に7年間師事した井上さんが、どのように“美味しい九州”を表現するのか? 知らずと好奇心をくすぐられます。
メニューは19,800円のコースのみで、18時からの一斉スタートとなります。
カニの甲羅に乗せた酢の物は、キュウリで巻いた長崎産ワタリガニ、表面をほうじ茶で湯がいた地ダコ、土佐酢の煮凝りをかけた冬瓜の3点盛り。それぞれの食感の塩梅が素晴らしく、仕込みや調理の確かさがうかがえる一品です。
印象深かったのが、博多の新ゴボウを包んだアナゴの八幡巻と、柚子の皮を浮かべたお椀。素材の香りや旨味を淡い出汁に移していただくという、極めて日本料理的な繊細さに感嘆を誘われました。「甘辛い郷土料理が多い九州ですが、食材自体の味が濃いので、それが際だつ味付けを意識しています」と井上さん。
炭で焼いた豊後水道のマナガツオは、熊本の新銀杏の餡とともに。本来は味噌漬けなどにする冬魚ですが、良質なものは夏場でもよく脂が乗っているそうです。風味にクセのないマナガツオと銀杏の香りを巧みに融和させ、じんわりした滋味へ昇華させるセンスが見事でした。
過剰な装飾のない料理は一見シンプルですが、それゆえ味わいは力強く雄弁。その感慨を引き立てる、有田、波佐見、唐津を中心とした器の存在も見逃せません。井上さんも「こうした九州の器との組み合わせで独特の世界観を創れるのも面白いところ」と微笑みます。「とにかく九州の食材はどれも味が素晴らしく、福岡に戻って以来、“これほど自分の料理が変わるのか”と驚かされます。今後も京都時代の技術を基に、いろんな食材の組み合わせを試していきたいですね」
豪奢な素材と確かな技術が生みだす風雅な美味。料理の丁寧な説明からにじむ食材や生産者への敬意。そうしたもの
店舗名
嗣味(つぐみ)
ジャンル
住所
福岡市中央区高砂1-6-6サンクス高砂1F
電話番号
092-401-1819(完全予約制)
営業時間
18:00〜(一斉スタート)
定休日
水曜、その他不定
席数
メニュー
おまかせコース19,800円
記事に関する諸注意
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